川崎生まれの連続社会起業家。アメリカの高校を卒業後、早稲田大学及びジュネーブ国際開発高等研究所で国際人権法を学び、その後ケンブリッジ大学ビジネススクールで社会起業に関する研究を深める。2008年より、インパクトを持つ団体(NPO、UNHCR、国際赤十字、ソーシャルビジネス等)において活動を展開。2021年にはプログラミングを習得し、ソーシャス株式会社を創業。マイノリティとしての自身の経験に基づき、生まれ育った環境に関わらず、誰もが自己実現できる世界を創造するために尽力している。
略歴
-現在の仕事についた経緯-
私は、マイノリティの背景から学校でいじめにあい、それがきっかけでうつ病と躁うつ病に苦しみ、精神病院に入院しました。19歳で親友を失ったことが転機となり、私のように生きづらさを感じる人々のために何かしたいと思い、インパクトセクターでのキャリアを目指しました。
しかし、有意義な仕事と経済的な安定を同時に実現することの難しさに気づきました。NPOでの仕事では経済的な安定を犠牲にする必要がありました。
社会起業家としての道を歩み始めた際、新たな課題に直面しました。それは、私たちのミッションに共感してくれる優秀な人材を採用することの難しさでした。この課題は、私だけではなく、他のインパクト志向の求職者や社会起業家にも共通していました。
これらの経験がきっかけとなり、このような課題を解決するためにソーシャスを設立しました。
-仕事へのこだわり-
私の仕事に対するこだわりは、どんなに忙しくても家族や友人との時間を優先することです。家族、友人、健康よりも大事な仕事はありません。
これは社会起業家であっても同様です。いかに重要な仕事であっても、社会や環境に大きなインパクトを与えても、その過程で家族、友人、健康を犠牲にすれば、それは意味のないものだと私は考えています。
“Life first, work second”の原則を忘れず、最大限のインパクトを出すために取り組んでいます。
-若者へのメッセージ-
「人生はマラソン。走るコースは人それぞれ。」
19歳の時、私は精神病棟から退院したばかりで、高い学歴や特別なスキルもなく、仕事もありませんでした。しかし、その後大学に進学し、現在では多くの素晴らしい人々と出会う機会に恵まれています。
現代の日本では、受験や就職に失敗すると人生が終わるかのような風潮がありますが、これは決して真実ではありません。人生は挫折の連続ですが、その長い旅路の中で何が起こるかは誰にも予測できません。若い時に失敗しても、後に輝かしい成功を収める人は数多くいます。時には遠回りすることが、実はより良い道へと導くこともあります。どんなに辛い経験をしても、諦めなければ自分の道が必ず見えてきます。