INTERVIEW
YOSHIDA DAISUKE

吉田大輔

GEKKO BUSINESS CONSULTING LLC Founder, President https://www.gekko-bc.com/

略歴

東京でキャリアをスタートした後、2004年よりニューヨークにてITコンサルタントとして活動。2014年、大手EC企業に転職するため、シリコンバレーに移り、データを活用した社内事業開発を行った。2020年、廃棄プラスチック、水素エネルギーに関連する環境スタートアップを仲間と創業、CTOとして事業開発、R&Dを主導した。20年近くに渡る米国でのビジネス経験、事業開発経験を活かすべく、日系企業の米国での事業支援を行うコンサルティング企業、Gekko Business Consultingを新たに興し、現在に至る。キャリアを通じて、ビジネスとITの両面をつなぐことを意識しながら、日米をまたにかけた数多くのプロジェクトを遂行してきた。米国カリフォルニア州シリコンバレー(サンフランシスコ・ベイエリア)在住。

-現在の仕事についた経緯-

世界にインパクトを与える仕事がしたいと常々考え、歩んできました。
仲間と廃棄プラスチックを水素エネルギーに転換する環境スタートップを創業したのも、その一環でした。
そしてスタートアップ特有の難しさをいろいろと経験する中、新しい道を切り開こうと創業したのが現在の会社です。
今回は世界にインパクトを与えようと頑張る会社を裏方で支援する形で、同じく貢献していこうと考えています。
「あなたの人生のストーリーはあなたがこれまでしてきた選択(the series of choices you have made)で形づくられている」というAmazon創業者、Jeff Bezosの言葉がありますが、海外に来たのも、現在の仕事をしているのも、自分の意思と機会のめぐりあわせの結果だと感じています。
自らアクションを起こし、あるいはふらりとやってきたチャンスをつかむことを繰り返し、今ここにこうしている、そういうことだと考えています。

-仕事へのこだわり-

仕事へのこだわりという観点では3つお話したいと思います。

まず、“Add Value”という言葉です。これは新人として入った初めての会社で、研修を担当していたマネージャの方が発した言葉で、自分の仕事人としてのGuiding Principleになっています。
世の中には自分より優秀な方々がたくさんいます。その中でなぜ自分がやることに意味があるのか?
Add Valueをすることで自分がやることに意味が出てきます。
例えば上司に書類をコピーして渡すことが仕事だったとします。そのコピーを常にだれよりも早く、渡すようにしたらどうなるでしょう?
「吉田に書類コピーを頼むと超速でやってくる」という評判となります。
これが私ならではのValueであり、同じコピー取りの人々とは一味違う存在となりえます。
あくまで例であって、このValueに意味があるかどうかは別の話ですが、仕事に自分ならではのValueを加えていくことが大事だと考えています。

Valueの出し方はアイデア次第とはいえ、自分ならではのスキルを持つことでValueが出てきやすくなると思っています。自分はスキルは掛け算だと考えています。
例えば英語力は重要なスキルですが、英語力がある人はたくさんいます。
でもここにITの知識を加えると英語力×ITで特殊性が出てきます。
さらに会計の知識を加えると英語力×IT×会計となり、この3つを持つ人はだいぶ減るでしょう。
こういう形で自分ならではのSkillsetを持つことも大切にしています。

最後に、仕事をする上ではその仕事の背景、目的を把握することは意識しています。
これを知ることで、その仕事に対する取り組み方、上記Valueの出し方が見えてきます。
チームメンバーに仕事をお願いすることも同様で、単に「これをしてください」と機械的にお願いするのではなく、「どうしてそうするのか?」を伝えることを意識してます。
そうすることで、そのメンバーにも考える余白ができて、より柔軟な対応が望め、モチベーションの向上にもつながると思っています。

-若者へのメッセージ-

エールという意味では、挑戦することを大事にしてもらいたいなと思っています。
当然、挑戦するうえでは失敗もあると思いますが、失敗を恐れることなく、まずはやってみるという精神を大事にしてもらえればと思います。
同時に我々、年齢が上の世代としては若い世代の挑戦に寛容でありたいと思います。
上の世代から見ればバカみたいに見える失敗も、成長のために必要な失敗だと思って笑って許す、そういう土壌が大事なのかなと思っております。