INTERVIEW
YASUNO KODAI

安野広大

株式会社TRASENS 代表取締役
染色アーティスト
クリエイティブディレクター
https://siyful.com/

略歴

青山学院大学経営学部マーケティング学科卒業。アパレルブランド立ち上げを目指し、新卒でWEBマーケティング会社に入社。新規ウェブサイト制作やウェブの成果改善のためのディレクション業務を経験。入社から約2年後の2019年に独立。現在は染色ブランドKODAI YASUNOとコレクションブランドSIYFULの2ブランドを展開。自社サイトでの販売を中心に、百貨店でのポップアップ出店や多数のアパレルブランドとのコラボレーションを展開。

-現在の仕事についた経緯-

私が初めてファッションに興味を持ったのは中学2年生の頃でした。それからどんどんファッションが好きになっていき、大学生の頃に自分で服を作ってみたいと思うようになりました。しかし私は絵が下手でしたので、正直ファッションデザイナーになることは諦めておりました。
そんな中、大学4年生の就活期に本を書くアルバイトをすることになったのですが、その時に読んだ本が私の人生を大きく変えました。その本には“やる”と“やろうと思った”の間には大きな溝があると書かれていました。
“やって上手くいけば良し、上手くいかないならその時は諦めれば良い。でもやる前から諦めるのは勿体無い”、それをみて自分もダメもとでやってみよう!と思い、ブランドを立ち上げることを決意しました。

-仕事へのこだわり-

私は、ウォルトディズニーのような最高のエンターテイナーを目指すということを意識して仕事をしております。ディズニーは映画などのエンターテイメント事業で世界中の人々を楽しませているかと思いますが、エンタメ業界以外のどの業界でもビジネスの本質は変わらないと思っています。いかに人にワクワクや感動を提供して社会にとって必要不可欠な存在となるのか、そこが一番重要だと思っています。
ニーズがないもの、人にとってメリット(利便性や高揚感を得られるなど)がないものやサービスは売れないし、長続きしません。逆に、人をワクワクや感動を与えるものは常に必要とされると思っております。
そのため、私がウェブ業界にいたときも、いかにお客様が感動するサイトを作るか、感動するほど親身にそして丁寧に接遇をするかを常に意識していました。

現在はファッションビジネスをしておりますが、ファッションにおいても、いかに着る人がワクワクする作品を作るか、コーディネートを気軽に相談できる友達のような存在になれるかを常に考えています。
そのためには、自分自身が誰よりも気持ちを込めて、ワクワクしながら仕事をするということが重要になります。自分自身がワクワクや感動をしないもので他人を感動させることなどできません。しばしば、アーティストの歌を聴いて涙を流すという人がいますが、これも同じ原理だと思っております。誰よりも感情を込めて歌を歌っているからこそ、その気持ちが音という周波数となって伝わり、なぜか涙が出てしまうのです。
エンターテイナーを目指し、妥協をせずに、自分が感動するまで、ワクワクするまで商品やサービスを練り上げる。私は今後もこの想いを忘れずに仕事をしていきます。

-若者へのメッセージ-

私は“自分が何者であるか”を見つけることが充実した人生を送るコツだと思っています。
人間は誰しも幸せになりたいと思って生きています。でも自分にとって何が幸せなのか、どんなことをしている時に自分の心の高まりを感じるのか、自分について深く理解している人は意外と少ないかと思います。

自分に合った仕事をしたい、仕事でやりがいを感じたい、稼ぎたい、人のためになることをしたい、人それぞれ生きる中で様々な思いや願望があります。
しかし最も重要なのは、その思いや願望の奥底に眠る、“自分の気づかぬ自分”と向き合うことです。

例えば、人を笑顔にすることが自分にとって一番楽しい時間だと感じたとします。その時に、なぜ自分は人を笑顔にした時に喜びを感じるのか?自分に対して質問を繰り返します。自分の良い部分も弱い部分にも目を背けずに、質問を繰り返すうちに自分が本当に求めるものが見えてきます。人の笑顔を見ることで自分も元気をもらる、人を笑顔にすることで周りから面白い人だと認められたい、などです。
答えが出るまでひたすら自分に質問をして考えます。そうすることで、自分はどうすれば幸せを感じることができるか、何を目標に生きていけば良いか、自分のやる気が出るきっかけややる気をなくすきっかけ、自分の課題など様々なことがクリアになっていきます。
ぜひ自分と深く向き合い、自分を知り、充実した人生を送るきっかけとなれば幸いです。