INTERVIEW
YAMAZAKI KAORI

山﨑香織

一般社団法人 美容薬剤師協会 代表理事 https://beauty-pharmacist-assoc.or.jp/

略歴

薬剤師大淘汰時代に備えた、薬剤師の新しい働き方創出のため、2021年6月に一般社団法人 美容薬剤師協会を設立。薬学的な成分知識を美容業界で活かした「美容薬剤師」という活動を23都道府県に普及。サプリメント、スキンケア製品の開発・監修や、美容クリニックのスタッフ研修などを行う。

現在の仕事についた経緯

経営者の方からの「美容の仕事をしてみないか?」という一言がきっかけで美容の道へ。いざ、異業種から美容業界に転身をすると、美容の世界に飛び交う真偽の曖昧なセールスライティング、最新の成分が数年で消えていくトレンドの速さ、過剰な肌へのアプローチに疑念を抱きました。
美容という華々しい世界では、効果よりも営利ばかりが優先し、成分の正しい情報がわからない状態に危機を感じ、成分のスペシャリストである医療従事者「薬剤師」がエビデンスに基づいた美容成分を元に発信する必要性を感じました。
美容薬剤師協会を設立し、全国の美容薬剤師の育成及び、正しい美容知識の啓蒙を行っています。

仕事へのこだわり

【過去のキャリアに縛られずに、人に喜ばれる仕事をする】
私は、元々「美容が大好き!」というわけではありませんでした。美容を仕事にする方の多くは「美容」が大好き!で始める方が多くいらっしゃいますが、わたしは違いました。特に美容マニアでもないし、特別美人でもない。ではなぜこの仕事を始めたのかというと、美は女性の人生を変える力がある!と確信したからです。
化粧ノリが悪かったり、肌の調子が悪かったりすると、1日の気分も下がってしまいます。逆に肌の調子が良く、肌艶が良いと、1日が薔薇色のように輝き、気分が良くなります。女性の美を変えることが、女性の心の余裕を作り、その余裕が体の健康をも変える力があります。だからこそ、多くの女性を光り輝かせていける美容の仕事を、今までのキャリアの有無に関わらず、やろうと思い立ったことがきっかけです。
過去にやったことが無いからできない。と決めつけるなんて勿体ない!人生、心が動いた今から人生は変えられる!
その自分のやりたい想いに従っていくこと。そしてそれが多くの方に喜んで頂ける仕事であること!
そんな仕事こそが自分の人生の生き甲斐(ikigai)を作っていくと思います。
世界的に注目される日本人の哲学【生き甲斐(ikigai)】を持っている人生と、そうでない人生では、人生の質は大きく変わっていくのではないでしょうか?
過去のキャリアに捕らわれず、一人一人がikigaiを持って仕事をしていくことが、社会にとっても、自分自身にとっても大事だと思っています。

若者へのメッセージ

皆さんは今の仕事にikigaiを持っていますか?
生きがいはブルーゾーン(世界の他の地域よりも居住者の平均余命が長い地域)の研究の中で海外の学者によって発見され、海外で広まるきっかけになりました。この日本人にとっては当たり前にある精神性は、英語圏ではこの単語に値する訳がなく、“Ikigai”という単語として浸透しています。沖縄は「ブルーゾーン」の1つであり、平均寿命が世界一長いことで知られています。
①得意なこと②好きなこと③社会から必要とされること④収入を得られること
研究者によって分析された日本人の持つ精神性“Ikigai”はこの4つが重なる領域のことです。
生きがいは人によって異なり、見つけるまでに時間がかかるかもしれません。しかし、自分が思う生きがいをもって生きる人生と、そうでない人生、どちらが充実した人生になるでしょうか?
たった一度きりの人生、今まで生きてきた【過去】に捕らわれれずに、自分の心が望む【未来】へ、心が望む仕事、生きがいをもって、社会で活躍していきませんか?