INTERVIEW
YAMAMOTO KEIJI

山本恵司

オリエンタルトレーディング株式会社 代表取締役 https://www.orientaltrading.jp/

略歴

東京大学工学部航空学科卒業。三井物産株式会社でプラント関連に従事、台湾駐在後、IT部門での社内起業を経て、ITベンチャー企業へ転職し、副社長として会社の立て直しを実行。その後は企業再生コンサルティングを行うリヴァンプ株式会社へ参画し、クリスピークリームドーナツジャパン株式会社の代表取締役就任。サプリメント通販企業の代表取締役を務めた後、2012年に貿易商社オリエンタルトレーディング株式会社を創業。2022年に株式会社高麗人参ウェルネスをグループに迎え入れ、現在2社の代表取締役を務める。

-現在の仕事についた経緯-

三井物産株式会社退職後、複数の企業経営に携わって参りましたが、人生残り半分を意識し、“雇われ経営者”から“全責任を自分で負う”人生に大きく舵を切りました。自ら創業した訳ですが、特段ビジネスアイデアがあった訳では無く、元商社マンというDNAもあり、海外との貿易を中心にスタートしました。
多くの貿易商社が存在する為、特色を出す必要があり、当時民主化が進んでいたミャンマーを中心に事業を開始し、現在はミャンマーに加え、中国・ベトナム・韓国などアジア諸国との貿易及び日本国内の卸業を行っております。又、コロナ禍でも成長すべく、2022年にサプリメント通販会社の株式会社高麗人参ウェルネスを取得させて頂き、グループとしての拡大を狙っております。

-仕事へのこだわり-

私の根底にあるものは“自己責任”で、ビジネスにおいてそれを最も表しているのが、創業社長だと思っております。三井物産という大企業に参画させて頂いたものの、優秀なサラリーマンを目指している自分に危機感を感じ、社内で起業させて頂きました。残念ながら最終的にリストラをする事となり、三井物産を退職致しましたが、自分の中で大きな転機となったと思います。
退路を断って、年収を半分にして参画したITベンチャーでは、営業責任者として初めて黒字化する事ができ、会社を変える経験をさせて頂きました。当時、企業再生を専門に行っていたリヴァンプ株式会社にお声掛け頂き、いくつかの企業再生立に携わらせて頂き、失敗経験も積みながら、クリスピークリームドーナツジャパン株式会社の代表取締役に就任致しました。初めての飲食業でしたが、ビジネスにおける人間関係の重要性を最も体感した良い経験となりました。ただ、この立場においてもガバナンス(株主、取締役会)で悩み苦しみ、最終的に他責(周囲に責任を転換)にしていた自分があったかと思います。
ご縁があって、通販向けにサプリメントを販売しているオーナーより会社売却に向けて代表を引き受けて欲しいとの依頼を頂き、代表としてファンドへの売却を行いました。売却後、ファンドとの方針が合わず退任、これを機に全て全責任を自分で負う環境にすべく、自ら創業し、現在に至っております。12期を迎えておりますが、自己責任の元、日々悩みながら2社の会社経営をさせて頂いております。

-若者へのメッセージ-

50歳を超えて思う事は、時間が経つのはあっという間という事です。私の人生の大きな分岐点であった創業は10年以上も前ですが、つい先ほど、といった感覚です。
あっという間の人生、回り道はできるだけ最小限にし、“本当に自分のやりたい事”が何かを考え、早くそれに向けて行動を起こす事が大切だと思います。我々は、できない理由・やらない理由を考えるのがとても得意ですが、自分の胸に手を当てると、それが本当の理由で無い事を知っています。
本当の自分の気持ちに向き合う事がとても大切だと思います。