INTERVIEW
YAGITA SHOICHI

八木田昇一

八木田牡蠣商店 代表取締役 https://yagitakakishoten.com/

略歴

京都産業大学法学部卒業。新卒で某大手不動産会社へ入社したが3年後に退社。その後、短期で語学留学へ。帰国後、これまでに培った経験を活かして家業である牡蠣養殖業を継ぎ、経営の回復と共に良質な浜名湖産かきを提供し続けている。現在は、舞阪町養かき組合理事として浜名湖の牡蠣の生産や漁業についての啓蒙活動を行う。

-現在の仕事についた経緯-

社会人を3年間経験し、営業職であったことからコミュニケーション能力が鍛えられ、様々な方との会話や物事を上手く進めていく上でのスキルを身につけることができました。
更に海外へ行くことでアジア圏やヨーロッパ圏の友人も多く持つことができました。
日本人や海外の友人との会話の中で『あなたのご実家の牡蠣を食べてみたい』『日本の牡蠣を食べてみたい』との声をとても多く頂いていました。
自分自身も家業の牡蠣はどこの牡蠣と比べても負けないくらいの美味しさを持っていると思っていましたし、いつかそのような牡蠣を日本全国の方々や世界の方々へ提供したいという気持ちがあり、今の仕事に就くことを決意しました。

-仕事へのこだわり-

まずは『質へのこだわり』です。
身が十分に入り切ったもののみを収穫することによって、『肉厚』で『濃厚な味わい』更に『加熱しても縮まない』牡蠣を消費者へご提供することができます。ただし、そこには日々の努力や成功するためのプロセスがあります。
長年の経験によって得られた知識で、適切な時期に適切な場所へ牡蠣を移動させることによって牡蠣へ良質なプランクトンを十分に与え、最高の牡蠣をつくることができます。

次に『仕事の効率化』です。
浜名湖の牡蠣養殖の歴史は、100年以上にもなるのですが、仕事のほとんどは機械化されず、作業は原始的な肉体労働となっています。浜名湖の牡蠣の養殖環境を見ましても、なかなか機械化が難しいとされてきましたが、近年では他地域の牡蠣業者さんへ訪問をし、情報交換を行うことで、より良い方法の知識を得て自分たちの仕事へ活かしています。

最後に『認知活動』です。
浜名湖産かきの認知は全国的に見てもとても少なく、浜名湖といえば鰻というイメージが強いようです。そのため、SNSでの情報発信を行い、メディアからのお声がかかれば積極的に出演するようにしています。
更に現在では教育機関からの講話の依頼などで、浜名湖の牡蠣養殖についてや浜名湖の環境について生徒さんの前でお話をする機会が増えています。
このように地道にコツコツと活動し、認知が広がり、何かのきっかけで『浜名湖かき』を食べたい!と思ってくださる方が増えたら嬉しい限りです。

-若者へのメッセージ-

まずは行動です。思い立って特に大きな危険やリスクが無いと判断されたときには勇気を出して行動してみましょう!
そこで成功体験をするのか失敗体験をするのか、色んな結果があるかと思いますが、失敗体験をした場合には原因を探り、またトライしてみましょう。多くの場合は2度目、3度目で成功体験に変わると思います。行動しなかったら何も変わりません。

自分自身が牡蠣が不作だった際に原因を究明し、その対策を打ちました。失敗は3度程しましたがその後は成功が続いています。どの分野でも同じかとは思いますが基本的には『トライ&エラー』が大事です。
皆さんの人生の中で、成功や幸せ体験が増えることを願っております。