INTERVIEW
UTSUGI SHIGERU

宇津木滋

鯱バス株式会社 代表取締役社長 https://www.shachi-bus.co.jp/

略歴

ペンシルバニア大学ウォートン校卒業後、モルガンスタンレー投資銀行に勤務。独立後、自身で事業を行った後、ファンドにて勤務。2011年に自身で投資会社を設立後、自己資金にて投資を開始。鯱バス株式会社には2013年に出資。2020年6月に社長に就任。

-社会貢献へのこだわり-

社会貢献というのは無償の愛の上に成り立つものだと考えております。
直接的なリターンを求める、この活動をしたから代わりにこれをしてください、というような心持ちでは、社会貢献は成り立たないと考えております。
社会貢献活動の一環として鈴蘭高原の植林プロジェクトを進めていますが、植林活動をしたところで売り上げに直結するわけではありません。もちろん慈善事業ではないことは重々承知をしております。ただ、その中で弊社なりの持続可能なモデルを見出していくことが、ゆくゆくは世界にとってプラスになっていくと考えております。
SDGsキッズスタートアップアドベンチャーに関しても根幹は同じです。弊社取締役の澤田が発起人となり、私も講師として参加しておりますが、子供たちと接する中で、何か将来的な見返りを求めているわけではありません。講座の中で、金融や投資についての難しい話もしますが、講師たちは決して生徒を子ども扱いするのではなく、膝を突き合わせ対等な目線で授業をすることを心がけています。地位も肩書も関係ない子供たちからの純粋で容赦のない質問に、講師である大人たちは舌を巻くと同時にハッと気づかされることもあります。そのような積極的な子供たちが社会に出たときに活躍してくれることが、地球規模で見たときにプラスに作用します。
社会貢献活動はこの全体的な視点を持つようにしております。

-鯱バスの未来-

地域社会に必要とされ愛される企業を目指しております。
弊社は2023年11月3日で創業70周年を迎え、歴史を見れば“老舗企業”といえるかもしれません。ただ、企業というのは地域に受け入れられてこそ成り立つものだと考えております。
その点からいえば、弊社には足りない部分も多々見受けられます。東海地域、全国、世界が求めているSDGsの方針により沿った形で事業や社会貢献活動ができれば、鯱バスは、より地域に必要とされ愛される企業になれると考えております。

-若者へのメッセージ-

積極的に海外に行き、積極的にその現地の考えを吸収してきてください。
その考えが間違っているかどうかは後で判断するとして、それを現地で体感することが大切だと考えています。
今はネットの情報をキャッチアップするのが容易な時代になってきています。
だからこそ、この積極性という考えを頭の片隅において、自分の足で経験をすることを意識してもらえれば、自分の中の“世界”はもっと大きく広がっていくと思います。