INTERVIEW
UEHORI GENTA

上堀元太

株式会社REOL 代表取締役兼CEO http://www.reol.jpn.com/

略歴

大阪医専高度理学療法学科卒業。卒業時に理学療法士資格を取得、新卒で京都市の某医療法人へ入職。在宅・介護保険分野、回復期リハビリテーションセンターにて経験を積み、退院後の生きがいの重要性を感じ、再び在宅・介護保険分野(訪問看護ステーション)へ。個人で介護予防教室などを企画・運営するなどの活動を開始。2023年に独立。今の日本の健康課題の解決に取り組み、子どもから大人まで全世代に向けての「カラダの教育」や働く人の健康のサポート(フィジカルケア)を行っている。

-現在の仕事についた経緯-

学生時代は野球ばかりの生活を送っていましたが、ケガにより自分自身がリハビリを受けたことがきっかけで「理学療法士」を知りました。
資格取得後は、医療法人で病院・在宅の分野を経験し、「人が生活する上で必要なこと」「豊かな生活とは」を考えるようになりました。人が生きていくには生きがいや楽しみが必要です。そのため、当たり前だと思っている「カラダが動くこと」にフォーカスしました。
自分自身は理学療法士になる過程で人間の仕組みを学びましたが、毎日必ず使う「自分のカラダ」について、皆さんにも知っていただく必要があると思いました。
社会に求められていることでなく「自分がやりたいこと」をするのならと独立することにしました。

-仕事へのこだわり-

学生時代からアルバイトばかりの生活で、とにかく稼ぐことに一生懸命でした。稼ぐことが好きなんだと思います。
働き始めてからは、新人時代から「新人と思われないように」「若手と思われないように」と心掛けていました。理由は有資格者となった時点で「プロ」だからです。ベテランだろうが新人だろうが同じ料金が発生するため、結果を出さないといけません。自分の腕次第でクライアント様(患者様)の人生を左右する(生活レベルが左右される)立場であったことも大きな要因だったと思います。
技術職であることから、若手時代はとにかく量をこなして技術の向上を求めて研鑽し、当時は「10年目の先輩に5年で追いつく」と思っていました。勤務時間は気にしたことがなかったですね。

仕事へのこだわりは少しずつ変化していますが、変わらないところは理学療法士という技術職として「常にプロであること」です。ここは変わることはありません。
今は経営者としての活動も増えており、仕事のスタイルも変わってきていますが、自分の人生と仕事は切り分けていなくて、自分の人生の中に仕事という部分があると思っています。自分の人生においては常に先をイメージしていて、その中で仕事のウエイトが大きくなるときもあれば、家族を優先するときもあります。自分の人生という長い時間軸の中で「今自分はなにをすべきなのか」を考えて動いています。
独立してからは理学療法士という「プロ」としての使命感のような感覚で、「全世代へのカラダの教育」と「働く人のカラダをサポート」をすることで、日本の健康課題を解決するという目標を持っています。これはライフワークのような感覚でやっています。

-若者へのメッセージ-

私もまだ若い世代に分類されると思いますが、若者の皆さんは、仕事と生活(人生)を切り分けている方が多いように感じています。それを否定するつもりはありませんが、稼ぐこと(働くこと)をやめるわけにはいかないと思うので、あくまで自分の人生の中に「仕事」という部分があり、それをどうコントロールするか、という感覚が必要だと思っています。
これは自分にも言い聞かせていることですが、『起こっていることはすべて自分の選択の結果』だと思っています。昔のように身分制ではなく、今の仕事を選んだのも自分、今の環境を選んだのも自分、という感じです。
『自分の人生は自分の選択によってできている』と思って、そのために自分はどういう選択をするのが良いのかを考えることが重要だと思っています。これからの時代は『自分の人生をデザインする』ために、選択できる判断材料や選択肢を持っている者がより良い生活ができ、それが結果的に『豊かな生活』を手に入れることに繋がります。
もちろん、カラダのケアは必須です。『今は大丈夫』と言われることが多いですが、ほとんどの方が『動きづらくなってから』後悔します。特にテクノロジーが発展している今の社会ではこれまでとは異なる『何か』が必要だと思っています。