INTERVIEW
UEDA TAKEJI

上田剛慈

株式会社エナジーフロント
株式会社ハイドロヴィーナス
代表取締役 https://www.energyfront.jp

略歴

岡山大学工学部化学系卒業および工学研究科修了。半導体洗浄装置メーカーに4年勤務した後、東京大学研究員として量子半導体物理分野で研究開発を行い、波長10-50μm領域の単一光子検出に成功し、博士(学術)を取得。
大手半導体検査装置メーカーの新商品の国際マーケティングに従事したのちに独立し、株式会社エナジーフロント(https://www.aun.blue/)を設立。代表取締役に就任し現在に至る。
2021年より株式会社ハイドロヴィーナス(https://hydrovenus.co.jp/)の代表取締役を兼務。

-現在の仕事についた経緯-

株式会社エナジーフロントは産学連携や地域連携を通して、社会課題を継続的なビジネスで解決する事を目標に設立しました。
自分の親の介護経験と物理学的知見、地元岡山のデニム産業の力を合わせて立ち上げたのがAUN(Action for UNiversal design)です。介護される人も介護する人も楽しめるファッション性と機能性を取り入れながらも、困りごとを解決する商品を作っています。
株式会社エナジーフロントの産学連携によるビジネス立ち上げの一つの動きとして、岡山大学の比江島教授と株式会社ハイドロヴィーナスを立ち上げています。こちらは独自の水力発電を利用して電力がない場所でのセンシング・通信でクラウドにデータを集め、AIで氾濫リスク予測や農業用配水管理などを行う治水DXに取り組んでいます。

-仕事へのこだわり-

相手が社内でもお客様でも、相手にとって喜びのある仕事の仕方は大切にしてきました。受け取りやすい情報の伝え方や感謝の気持ちの伝え方、次の発展に繋がるようリスクを事前に共有して一緒に解決するスタイルに持ち込むなどです。
また、テクノロジーで社会課題の解決をしたいという思いが根底にあり、専門性を広げたり、それぞれの立場の人にとって世界がどう見えているのか、どうすれば上手くまとまっていけるかを分かるために仕事の幅を広げるように努めてきました。
調和型の性格ではありますが、いつか独立することを心に置いていたので、保身よりも恐れずに提案するようにしてきました。

-若者へのメッセージ-

私は、課題はチャンスだと思っています。それを解決すれば沢山の人が喜び、ビッグビジネスにもなります。
一方で、課題の背景にはこれまでの利権や慣習があることも多く、それを乗り越える情熱や使命感といったものが必要になることが多いです。
現在は時代の大きな転換期です。大きな組織にいても自分のために何かしてくれると期待するには限界があります。
自分で長期的ビジョンを持って、自分の道を切りひらくつもりでチャレンジして欲しいと思います。