INTERVIEW
TSUNEKAWA HIROYASU

恒川裕康

株式会社デージーネット 代表取締役 https://www.designet.co.jp/

略歴

1989年、名古屋大学理学部卒業。沖テクノシステムズラボラトリに入社。国産ワークステーションのOSの開発に携わる。その後、インターネットのシステムを構築する業務にSEとして従事。無料のソフトウェア(OSS:オープンソースソフトウェア)を使ってシステムを構築するサービスを立ち上げる。1999年、有限会社デージーネットを設立し、代表取締役に就任。OSSを使ったシステム構築の事業を開始する。2006年、株式会社デージーネットに社名を変更。2008年、ダイヤモンド社主催ドラッカー塾トップマネジメントコース修了。2011年には一般財団法人生涯学習開発財団 認定コーチを取得。ドラッカー経営の中で、コーチングのスキルを活かしながらエンジニアの育成に取り組んでいる。「ネットワークサーバ構築ガイドシリーズ(秀和システム)」、「AlmaLinux 9 & Rocky Linux 9 Linuxサーバエンジニア入門編」などOSSに関する様々な技術書の執筆に携わる。また、「ドラッカーさんに教わった IT技術者が変わる50の習慣」など、技術者育成のための書籍の執筆にも携わっている。

現在の仕事についた経緯

日本でインターネットが普及し始めた当初に、インターネットのシステムを無料のソフトウェアで作るビジネスを立ち上げました。インターネットのシステムの多くは、無料のソフトウェアで作られていますが、メーカーではそれを使ったビジネスをするのが難しかったのです。そのため、デージーネットを設立し、無料ソフトウェア(OSS)の専業の会社として起業しました。

仕事へのこだわり

仕事の原点は、良い仕事をしよう、良いものを作りたいという気持ちだと考えています。そのため、常に、胸を張って誇れるような仕事を目指してきました。どんな分野でもきちんと学んで、自分で理解して進められるようにすることが大切だと思っています。
技術者としてプログラミング言語を学び、ネットワークを学んだことで、インターネットのシステムを作ることができるようになりました。顧客への提案のために、営業的な技術やプレゼンテーションについても学びました。
経営者になってからは、中小企業診断士の資格の取得コースやドラッカー塾で経営について学びました。また、社員の育成のために、コーチングの資格も取得しました。
最近では、マーケティングについても学び、経営の中で活かしています。しっかりとした知識を身に着けて、それを実践の中で活用していくのが私のスタイルです。

若者へのメッセージ

ビジネスでは、継続することがとても大切だと思います。例えば、会社で何らかの製品やサービスを提供して、気に入ってくれるお客様がいたとしても、製品やサービスを継続して提供することができなければ、長く使ってもらうことはできません。新製品や新サービスを打ち出すことも大切ですが、一つのサービスを長く継続することも大切であり、とても難しいことです。
会社ではなく、個人のスキルも同じです。同じ仕事を長く継続することができないと、プロフェッショナルな仕事をしていくことはできません。1万時間の法則とも言われていますが、一般的にプロフェッショナルなスキルを身につけるには1万時間の経験が必要だということです。そうして、継続することで、自分の強みを上手く伸ばした人が成功するのだと思います。
現在の風潮では、早々に見切りをつけて、仕事を変えていく人も多いですが、長く続けることが最終的に自分のためになると私は考えています。