INTERVIEW
TOGASHI RYOKO

冨樫涼子

Rikkaカンパニー株式会社 代表取締役 https://www.kikkaonlineshop.com/

略歴

保育専門学校に入学後、中退。アパレル会社に入社。アルバイトから始めて個人売上は常にトップに。その後バイヤーを経て、将来に漠然と不安を抱くようになり25歳の時に働きながら美容業界へ転職。正社員ではなくあえてフリーランスを選択し顧客様を獲得。赤字化した店舗の立て直しなどに店長として関わり、2014年に東京でエステ、リラクゼーションサロンで独立。2店舗を構える。出産を機に店舗を売却し、その後もフリーランスで仕事を続ける。産後脱毛に悩み、毛髪診断士の資格を取得。現在の女性のための頭皮改善サロンkikka恵比寿店が誕生し、法人成りし、名古屋店、自社商品リリース、オンラインショップ運営に至る。

-現在の仕事についた経緯-

産後脱毛の時に相談しても調べても具体的な解決策が見当たらず、育毛剤の広告ばかり。病院に行くほどでもないし、大手はコース契約だし、どうしてこんなにネガティブなイメージなんだろうと疑問に感じていました。
美容業界に関わっていたことがきっかけでたまたま毛髪診断士という仕事に出会い、相談する場所がなくて情報が少ないなら自分で勉強しようと決意。
しかし毛髪診断士の勉強をしただけでは浅く、髪のことは非常に難しく奥深かったため、頭皮の業界に20年いらっしゃった先生に弟子入りして学び、独自でも徹底的にデータ分析を行ってきました。
この仕事は絶対に女性を笑顔にすると確信したことから、現在に至ります。

-仕事へのこだわり-

高校生の時のアルバイトを含め20年近く人と関わる仕事をしてきました。新人時代はできることが全然ないので、ありきたりですがとにかく笑顔と元気な挨拶を心掛けてきました。
そして高校生の時に祖父の部屋で何気なく見つけて読んだ松下幸之助さんの著書の「名前を呼んで声をかける」という一説が、なぜか頭の片隅にあったんです。
だからとにかくお客様や一緒に働いている方のお名前は憶えて呼んでいました。恥ずかしくても必ず「〇〇さんおはようございます」「〇〇さんお世話になりました」と。
もちろん謝るときも名前を呼ぶ。地味なことですが意外にそれをやっていない人が多いような気がします。これだけでもお客様との距離は縮まり、職場でも教えてもらえたり快く助けて頂いたりしてきました。
そして守破離という言葉がありますね。これは本当です。若いころは、反発精神があり、つい順序を間違えてしまいがちになってしまいます。
勝手に、そんな無駄なことをやっても意味がないと決めつけてしまうこともあります。でも結局後々痛い目をみて点と点が必ず繋がるときがあるんですよね(笑)。教えをひたすら忠実に守って、オリジナルは絶対に入れない。コツコツ続けると実績としてしっかり現れて、上の方に認められた時に初めて自分流が通用し、馴染んできます。
そして無駄なことかどうかも、無駄なことをとことんやった先に見えた景色で決めれば良いんです。逆に無駄じゃないと思ってやったことが無駄になることもあったりします。効率は仕事を極めれば自然に考えられるから、新しいことを始めるときは、今でも泥臭いことをします。
今はネットで気軽に情報収集ができるけれど、嘘も多いし、人によって見解も違うので、最終的には自分の足と目と耳をしっかりと使い、直感で動きます。

-若者へのメッセージ-

素晴らしい経歴をお持ちの経営者が多い中、私はご覧の通り専門学校を中退してますので高卒です。
学生という狭いコミュニティが苦手だったということもあり社会人になってからのほうがとても楽しく、特にコンプレックスや後悔はありません。その分、後から勉強することになりましたが…。でも多くの方に支えられながら、応援されながら会社経営はできています。
SNSの普及で、なぜか自分が何者かにならないといけないと焦ったり、YouTubeで観た華やかな暮らしをしている方の一部分を切り取って、行動をする前に自信を失ってしまったりしている方を多く見かけます。
しかし若いときは助けてもらえる人、応援してもらえる人になった方が断然お得です。
今はどうしても情報量が圧倒的に多く家でぼんやり検索をして眺めているだけで一日が終わってしまいます。文字だけのやり取りに慣れてしまい、リアルなコミュニケーションを取ることを恐れ、自らシャッターを閉じてしまう。
アナログですが、ネット上で完結せず、自分の足で歩き、行動量を増やし、完璧じゃなくて良いからやりながら考える癖を付けてみてください。
若いときは行動の質より量。やり方ばかりをずっと調べたり、完成を目指したりしなくて良いので「なんとなく形にしてみた」そこから始めてみて下さい。
声に出していれば良い意味で、お節介で面倒見の良い成功した方が助けてくれますよ。