INTERVIEW
TANAKA KEITA

田中慶太

株式会社ヴァンガードスミス 代表取締役 https://v-smith.co.jp/

略歴

1981年、北海道生まれ。2002年に小樽商科大学商学部を卒業後、『踊る大捜査線』の青島刑事に憧れて北海道警察警察官を拝命。北海道警察を退職後、不動産金融事業会社にて営業・企画部門責任者を経て取締役を務める。同社にて事業再生・決済代行事業の新会社設立などを手掛け、3年で売り上げ約43億円、約8億円の経常利益を上げる。2015年に株式会社ヴァンガードスミスを起業。「困っている人を助ける」というシンプルな想いを根幹に、元警察官を相談員とした「近隣トラブル解決支援サービス」を開始。2023年8月末に会員数102万人到達。

-現在の仕事についた経緯-

警察官時代に「事件未満のトラブル」で困っている人々と接し、事件にならなければ案件として扱えない(対応ができない)現実に直面した際に、自分が求める正義や人助けの在り方とのギャップを感じました。
警察組織を変えたいという気持ちから警察のキャリア採用試験を受けるべく北海道警察を退職し、生活の糧を得るために民間企業に就職しましたが、民間企業で働くうちに自分が実現したいことは警察組織でなくとも可能なのでは?と考え始めました。
「困っている人を助ける」ためのサービスを考え、社会の仕組にするには民間企業ならではのアプローチのほうが実現の可能性が高いと思い、2015年に起業するに至りました。

-仕事へのこだわり-

「社会の要請に真摯に取り組む」をキーワードに、企業の発展のためにビジネスの創造や実働を提供している専門家集団です。誰よりも仕事をし、無いものは作り、改善するべきことは対策することに貪欲・勤勉に取り組む。熱量高く取り組んでいれば周囲は協力してくれます。

今の事業での目標は、弊社のサービスを日本全国に広めて防犯インフラを築くことです。まずは、国内6000万世帯中3000万世帯を一つのインフラの通過点と考え邁進しています。
ひとつのインフラを築くことは途方もない夢のように感じるかもしれませんが、一心不乱に走り続けた約8年で弊社サービスに加入してくださった方々が102万人を超えました。(2023年8月末時点)
現在の加入者数100万人に到達できたのは、自分が信じた道をひたすらに走り続けているうちに、当社の理念やサービス品質に賛同してくださる方が増えたからだと思っています。

残念ながら、何となくで当社サービスを模倣する企業も出来ては消えたりしております。当社のサービス領域は簡単に模倣ができません。前提にあるのは、事件未満の近隣トラブル等が増えている社会課題を本当に解決するという志と覚悟の熱量が全く異なることだと思っています。

-若者へのメッセージ-

■環境にこだわり自分の命を使う事、時間を無駄にしないこと
「成功」も「満足」も人により着地が違います。自身が納得した時間を過ごせるかどうか、生き方にあった満足が得られるかどうか、そのために環境にこだわることが重要だと思っています。
“警察組織ではチャレンジできないから民間”というのは一つの選択肢の例で、警察組織に残って歩幅や方針にあった改革やチャレンジを行うという自らが納得のいく生き方も当然にあります。

■自分にもお客様にも、誠実であり続けること
ゼロから事業づくりにチャレンジしたからこそ感じます。始まりはもちろん少ないですが、一個人の誠実さや信頼の上で事業の協力者が現れます。協力者は企業の歴史を積み重ねる過程で信用の上に増えていきます。事業の中でサービスや方針を判断する際には、これまでの誠実さや信頼に反していないかの判断軸があります。

■組織メンバーの強みと特に弱みを把握する
しっかりと自己分析をし、分析結果に基づいた対策を立てることができれば、よりゴールに近づくことが可能です。組織の中でそれぞれの役割を把握し、不得意なことをフォローし合う体制を作ると、組織内でうまくいっていないことが“組織の誰かのせい”ではなくなり、“できる人でフォローする”ようになります。全てが平均の丸い人間にならなくても、補い合えば丸くなってうまく転がっていきます。