INTERVIEW
SAKATA HIDEKI

佐嘉田英樹

アテナ・パートナーズ株式会社 代表取締役 https://www.athena-ptr.co.jp/

略歴

1991年、東京大学文学部社会学科卒業。同年、富士銀行入行。融資営業、個人マーケティング部に配属。2000年、福岡帰郷。不動産仲介・コンサルティング、戸建分譲開発、駅ビル再生プロジェクトマネジメントに従事。2012年に上京し、不動産有活コンサルティング、開発分譲、建築施工管理を行う。2023年8月独立。現在、アテナ・パートナーズ代表取締役。高齢者・介護等施設向けプロジェクトマネジメントを行っている。

-現在の仕事についた経緯-

新卒時、バブル期という時代背景もあり、街づくり・不動産デベロッパーや中小企業の経営コンサルティングに関心があり、銀行の中でも将来的に街づくりに関与できるだろうという気持ちで、銀行に入行しました。
融資営業を通じて、取引先の社長から経営について話を伺っており、経営発展に貢献しているという満足感がありました。その一方で、銀行のバブル崩壊後には金融危機を経験し、家業で不動産・建設資材卸売業を営んでいたことから転職。当初より、賃貸アパート・マンション、土地活用、老朽化した建物や再建築不可物件のバリューアップ、宅地開発分譲、不動産有効活用のコンサルティングを展開しておりました。
その後、高齢社会の到来を見据えて介護福祉施設や高齢者施設向けの開発・有効活用のプロジェクト計画の企画立案、施工管理、ファイナンス、法務・税務全般のマネジメントに携わるようになりました。

-仕事へのこだわり-

不動産・建築そのものの知識や経験はもちろんのこと、金融・法務・税務などの技術的なことも含めて、幅広い分野のことを広くまた深く捉え、専門的に問題を解決することを心がけてきました。
また、クライアントである地主や投資家の価値観、潜在的ニーズ、家族構成、資産背景、あるいはテナントの業界や経営、抱えている問題点などについても、コンサルティングできるように努め、信頼を得られるようにしました。自分なりに納得するまで調べ、さらに細かいところは専門家にも意見を聞きながら、補強するようにしています。
関与する人たちは多岐にわたるため、それらの人たちが満足してプロジェクトを進められるように意見を調整しています。最大公約数の問題解決策を模索し、プロジェクトを完遂させること、それがすべての人たちにとって最大公約数のリスク回避であり、満足を得られ、Win-Winの関係を構築できると信じながら、高所・中立の立場で物事を見ることに腐心しています。
そして、当事者のみならず、プロジェクトを通じて、近隣住民や地域社会・自然環境との調和や発展につながることにも配慮しながら、計画を進めています。後世に我々が関与したプロジェクトの有形の足跡や人々の中での無形の記憶に残るような仕事を成し遂げたいと思いながら、仕事に取り組んでいます。

-若者へのメッセージ-

■自ら問題を発見し、主体的にその解決に向けて考え、行動することが大事です。時代は急速に変化しています。常に時代の潮流、社会や自然、人間の本質を見抜けるよう努力しましょう。
■自分のことばかりでなく、パートナー・他者・社会(国や地域)、世界、地球などに、どのような形で持続可能な関係性を構築・維持発展できるのか、自分がどのような貢献ができるのか考えましょう。
■他者との支え合い、コミュニケーション、和を大事にして、他者のために何ができるのかを常に考えてほしいです。情けは人の為ならずです。
■自分の個性・強みを見出し、成長させ、逆に不足しているところは他者から補ってもらえるような関係性をつくるように心がけてほしいです。万能な人間はいません。だからこそ、相手を敬い信頼し、常に謙虚に、ともに成長できる仲間・信頼関係をつくることが大切です。
■信念を持つこと。変化に対して、今は周囲の反対や抵抗、軋轢が生じることも、正義であれば、将来的に社会は評価してくれます。
■失敗を恐れるな。失敗のリスクを減らすためにも、周囲の賛同が得られるような、人間関係の構築やコミュニケーションが大事です。そして、最後まで諦めないこと。努力をすれば、最後には報われます。そう自分を信じて、突き進むことも必要だと思います。