INTERVIEW
SAKAMOTO RYOTA

坂元亮太

株式会社Good Points 代表取締役 https://www.goodpoints.co.jp/index.html

略歴

神奈川県出身。2006年に入社した不動産会社がリーマンショックの影響で倒産。上場企業で安定のイメージがある会社でも倒産するという経験をしたことから、挑戦が出来そうなベンチャー企業に入社を決意。2009年にコンサルティング会社、株式会社ピアズに入社。当時4期目で社員数も10名だったところから12年務め、会社の新規上場を経験。その後子供が安心して暮らせる未来をつくりたいという思いから障害者支援の事業を起業することを決意し、2022年1月に株式会社Good Pointsを設立。現在は、誰もがやりたいこと・活きがいを見つけて生きる未来のために尽力している。

-現在の仕事についた経緯-

息子が将来、笑顔で安心して生活できる環境を用意しようと決めたのがきっかけです。
というのも、私の息子は障害を持って産まれてきました。知的障害の1種であり知能の発達が遅れています。
息子が生まれるまでは、将来家族を困らせないようにという思いから仕事にがむしゃらに取り組んでいましたが、子供にお金を残しても活用方法が分からないのであればそれでは意味がないと考えました。
それから障害者用のさまざまなグループホームや障害者施設の現状を知りましたが、いまいちピンとくるものがありませんでした。であれば、自分自身で作ろうと思ったのが創業の動機です。
息子が幼いころから「将来は、パパと一緒に働きたい」と言ってくれていて、そんな彼の将来の居場所をつくること、障害者の活躍の場を広げていくことが私の使命だと思っています。

-仕事へのこだわり-

“障害を持った人たちの人生をプロデュースすること”に向けて、本気で取り組んでいます。
障害を持っている方たちが「幸福」を活きがいとして捉え、ただ生活することが目的ではなく、活きがいを持って生活ができるための環境をつくりたいと考えています。人には得意不得意や、やりたいこと、やりたくないことがあります。その中で障害者の方々が得意なこと、やりたいことを見つけて、充実感をもって生活をしてほしいと考えています。でもそれを実現するには難しい部分もあって、“やりたいこと”を見つけるには、子供を早いうちから外に出して若いうちから色んなことに挑戦させる必要があります。現在、親御さんが80歳になり、障害を持つお子さんが50歳になり、それからどのようにして親が子供を支えていくかという8050問題というものがあります。そうなる前に、お子さんが10代・20代のうちから挑戦をさせることでその人の得意不得意もわかるし、やりたいことも分かりますし、自立に近づきます。
そして、人生の喜びを感じ、活きがいをもって生活してもらうためには「生活」「仕事」「遊び」この3つのバランスがしっかりとれていることが重要だと考えています。なので弊社では、「生活」=日中支援型グループホーム、「仕事」=就労継続支援、「遊び」=居宅介護、移動支援という3つの軸を元に事業をしています。どれか1つだけを支援している会社はたくさんありますが、弊社では挑戦しやすい環境づくりや、活きがいをもってもらうために生活すべてをプロデュースしていくことを大切にしています。
“やりたいこと”を見つけるという部分では、経営理念であるEveryone is alive ~誰もが活きる ~という考えが元になっています。その考え方は障害者も健常者も特に関係なくて、弊社の社員も然り、やりたいことを見つけて良いところを活かしてあげることが大事だと思っています。よく不得意な部分を伸ばそうという育成があると思うのですが、それは本人が強くやる気を出さないと難しいこともあると思います。それに比べて得意なところを伸ばすには、本人のやる気も出やすいと思いますし、それに対しての力は驚くほど発揮します。一人一人の凹凸の凸がかさなることで円になればいいかなと思っています。皆で力を合わせてその円を大きくしたいと思っています。

-若者へのメッセージ-

やりたいと思うことがあったらすぐに行動に移し、挑戦をしてほしいです。
今までの人生を振り返ってみると良かったところと悪かったところがあると思っていて、良かったところとしては周りの人には“猪突猛進”と言われていて、若いうちから失敗を恐れずに色んな事に挑戦してきたところです。
「善意の失敗は評価」という言葉が好きで、前向きなチャレンジは評価に値するので、失敗を恐れて挑戦をしないことはすごくもったいないと思います。
悪かったところとしては、もっと早く障害者支援の事業を始めれば良かったなと思っています。自分が29歳の時に子供が障害を持っていることが判明して、そこから11年経って起業を決意したので自分が本当にやりたいことを行動に移すのは早い方が良いなと思います。
やりたいと思うことは会社にアピールすることから始めてもいいですし、【誰もが活きる】未来に向かって挑戦をする人が増えたらとても素敵だと思います。