INTERVIEW
SAITO CHIKAKO

齋藤ちかこ

みんなの冒険教室 代表/教育クリエイター https://boukenkyoushitsu.jp/

略歴

中学・高校の教職免許を持ち、大手学習塾や学童などさまざまな教育現場で15年間以上勤務し、幼稚園生から既卒生まで1,300組以上の親子と関わってきた。教育業界で働きながらも既存の教育には満足せず、常に「これからの学び」について学び、考え、ワークショップ・イベント・授業を行っている。

-現在の仕事についた経緯-

時代・社会の変化に伴い、教育の在り方も変わらざるを得なくなりました。そんな渦中で、私自身も教育現場で15年間務める中で、“教育の違和感”が確信に変わり、教育の在り方を変えるため、現在の会社「みんなの冒険教室」を立ち上げました。

その違和感とは、当時、子供だった私自身が感じたことと同じものでした。
子どもたちが「自分の好き」や「自分のやってみたい!」ということに気付きづらい、隠さないといけない教育の在り方。そして、自分の好きにも関わらず、堂々と言えない世界。(これは私自身が好きなことを、人目を気にして言えなかった経験からきているのだとも思います。)私は幼少期、誰にでも話しかける自由奔放な子でした。成長していくにつれて、自分と周りとの違いを感じたことをきっかけに、少しずつ自分を表現することに自信がなくなり、控えめな子になってしまいました。好きなことはあるけど、言えない。言わない。本当の自分を隠すことで周りに合わせるようになりました。

大学の進路を決める時に、勇気を出し、先生に相談したことがあります。すると先生は、一緒に考えるそぶりもなく、一言「今からのその大学を目指すのは、無理だよ!」と。当時その言葉にも違和感を覚え、私の中での教育・先生の存在とはかけ離れていました。ここでさらに“教育”を意識し、向き合い、大学では教職課程を取り、教育の会社に入社しました。
新卒で教育の会社に入社し、中高生を対象に累計で1300組以上の保護者面談・生徒面談を行いました。その中で、私の子ども時代と同じように、「夢や希望がない」「好きなことがわからない」と話す生徒が多く、とても悲しい気持ちと同時に、“教育”の根底を変えること、子供たちが堂々と自信をもって生きていくことができる世の中にしたいという想いがさらに強くなり、現在に至ります。

子どもたちが勉強を本格的に始める前に、そういったことに気づき出会うことの重要性に、塾を通して多くの生徒たちと出会うことで気付かされました。生徒たち、子供たちから教えてもらったのです。
弊社は、それらの経験、出会いから立ち上げました。“様々なジャンルのプロと出会い、学び、体験できる教室”『みんなの冒険教室』

-仕事へのこだわり-

新人時代はとにかく先輩の言うこと、会社の言うことを聞いて、マネをしてきました。その基本を徹底的に行ったあとに自分らしさを出していたように感じます。基本が身に付いたことで自分の中で正解の感覚も持つことが出来たようにも思えます。

また明確な目標を持ち、その目標を達成するための行動リストを作って1つずつ消していくということが達成感を感じやすく、好きで行っていました。また私は「人生楽しんだもん勝ち」と思っているので、何事も「楽しい」という方向にもっていく工夫も忘れずに取り組んでいます。

このような考え方が社会人時代に培えたからこそ、現在の仕事の在り方、考え方にも少なからず影響があると思います。

-若者へのメッセージ-

自分にないものではなく、自分の中にあるものに気づくことがとても大切です。自分は何が好きで自分は何が嫌いでどんなことをしている時が楽しいと感じるのか、そんな自分の心で感じたことを宝物にして、ありのままの自分で何事もチャレンジしてみてほしいと思います。簡単なことではありませんが決められたような道ではなく、自分の心が躍る方で自分らしい道を築いていってほしいと思います。

自分のことを知ること。また、自分の好きなことをしていて輝いている大人は意外にいます。子どもの世界は、親から与えられる範囲が影響しますが、自分の「やってみたい」「これ、好き!」「たのしい!」ということを実現させている大人と出会っていくことも大切です。

私自身も輝いている大人になれるように頑張ります!!