INTERVIEW
OGAWA SHOTA

小川翔太

合同会社KijiLife 代表 http://kiji-life.com/

略歴

北九州市立大学大学院修了。新卒でシステム開発会社に入社してシステムエンジニアとして従事。外資系人材紹介会社に転職して法人営業を経験したのちに脱サラ。 当時29歳で未経験のメディア業界に飛び込み、女性メディアの立ち上げに参画。編集長兼ディレクターとしてメディアを運営し、2年間で単月200万pvのメディアに成長させる。2022年、取材特化のWebコンテンツ制作会社「合同会社KijiLife」を設立し、現在に至る。

-現在の仕事についた経緯-

キッカケは「自分の”人生”を使って、ある実験がしてみたくなった」です。
新卒で大阪のシステム開発会社に入社後、外資系人材紹介会社へ転職しました。
その人材会社で多くの方の転職(正社員)のサポートをしていくうちに、それまで当たり前だと思っていた正社員という働き方に疑問を持ち始めました。
最終的には「正社員のキャリアを捨てたら、どんな生き方ができるのか、幸せになるのか、不幸になるのか、自分の人生を使って実験してみたい」という気持ちが芽生え、脱サラを決意して、職もコネもない裸一貫の状態で勢いで上京しました。
当時29歳で未経験のWeb業界に飛び込み(運よく)女性向けWebメディアの立ち上げに参画、編集長兼ディレクターとして3年間休日ほぼ0日で奔走。3年間の激務を通してショック療法的にWeb業界のノウハウをキャッチアップ。
その最中、並行して個人で取材仕事もこなし、それらの経験を活かして2022年に取材記事特化の制作会社を起業しました。

-仕事へのこだわり-

正直、仕事へのこだわりなどは考えたこともありませんでした。
日々「どうすればお客様に(良い意味で)驚いてもらえるか」を考え、ガムシャラに手と足を動かす毎日です。
ひとつ挙げるとすれば、座右の銘であり、会社のバリューでもある「"目的"はお客様次第、"手段"は自分たち次第」でしょうか。
"手段"をお客様に指定されているうちは、まだ信頼されていません。
"手段"を自分たちで決められるようになると仕事は面白くなります。
前例踏襲で価値を出すのは当たり前です。
私たちにしか見えていないこと、私たちにしかできないことで、より高い価値を提供して、お客様に驚いてもらうのが弊社のスタンスです。
お客様からの「○○みたいなコンテンツが作りたいけど、全然イメージが湧いていない…小川さんに全て丸投げしたい」
そういった抽象的な課題に対して、想定以上のクオリティでお返しするのが私のこだわりです。

-若者へのメッセージ-

私自身まだまだ若輩者ですので、アドバイスができる立場にはありません。
なので、エールやアドバイスというよりも、自分自身に言い聞かせたいことになってしまいますが、「『泥臭い仕事』を馬鹿にしないこと」です。
地獄のような日々、1日200本のテレアポ、1日20本の記事執筆、1日10件の取材、これまでの数々の『泥臭い仕事』は無駄ではありません。
「量をこなすことで質が生まれる」
これは前職の営業会社で学んだことで、仕事の効率性や要領の良さは量をこなすことで身につくという考え方です。
成功に近道はありません。成功者にコツやノウハウを聞く前に、まずは圧倒的な量をこなすべきです。
私自身、これからもアシスタント達と一緒に『泥臭い仕事』を続けます。
成功している時は周囲に人が集まってくるでしょうが、いざ失敗した時、周囲に助けてもらえるのは、『泥臭い仕事』から逃げず、謙虚に生き続けた人間だと信じています。
会社生存率(10年で94%の会社が潰れる)からも分かる通り、どんなにスマートな事業でもいつかは足元を掬われます。
1人の人間として、組織のトップとして、足元を掬われたときに「ざまぁみろ」と思われない人間でありたいです。
最近はYouTubeやインタビュー記事を中心に、世の中の成功者(と称される方々)からの『成功の秘訣』的な話で溢れていますが、彼らはわざわざ自分から『泥臭い仕事』をしてきたという話は口にしません。彼らにとって、『泥臭い仕事』をするのは当たり前だからです。
ビジョンを掲げるよりも、スマートに生きるよりも、まずは目の前の『泥臭い仕事』。