INTERVIEW
NISHIKAWA SHINYA

西川晋也

合同会社J 代表社員 http://www.goudougaisyaj.com/

略歴

帝塚山大学心理福祉学部地域福祉学科卒業。新卒で社会福祉法人へ入社。特別養護老人ホーム、ショートステイなどを5年間経験後、退社。2ケ所の訪問介護事業所にて約4年勤務。2023年、独立。現在は、介護保険の訪問介護、介護予防訪問介護、障がい福祉の居宅介護、重度訪問介護、移動支援事業など訪問を中心に活躍中。

-現在の仕事についた経緯-

小さい頃から人の役に立ちたいと思っていましたが、福祉にあまり興味はありませんでした。志望校に落ち、たまたま福祉学科に合格したことがきっかけで次第に福祉の世界へのめり込んでいきました。
今では介護の世界に入って10年目を迎え、福祉の仕事をやっていてよかったと思っています。

-仕事へのこだわり-

最初に思ったことは、とにかく「介護技術の向上」でした。要領が悪く手先が不器用なので、オムツの巻き方、パッドの当て方、食事介助のタイミング、入浴介助での洗身・洗髪の力加減、洋服の着脱など、ご利用者様が不快な思いをされないように、迷惑をかけないように毎日必死でした。
特別養護老人ホーム時代、次に「効率、スピード」を求めていた時期もありました。ある程度、介護技術が向上されると、教える立場と現場を回す効率が求められます。教えながらすると通常より時間がかかり、ご利用者様を待たせて不快な思いをさせるのではないかと思い、約30名ほどの一つ一つの介護の効率を考えて現場を回していました。
もちろんスピードや効率化は本当に大切です。求められる時はあると思います。それと同時に集団生活の中で、いかにバタバタせずに落ち着いて介護が出来るかが重要だと知りました。効率を上げるために事前に準備することや、どこに何があるかを把握して行動することを学びました。
現在、訪問介護は自宅で1対1の環境です。ここでは、「介護技術、家事の丁寧さ、人間性の質」が求められると考えています。まず、敷居を跨いで自宅へお邪魔することへのハードルが高いと感じました。どこぞの誰かを家に招き入れることを嫌う方も多いです。なので、紳士的に誠実な対応が求められます。
身体介護を必要とされれば、体に触れる介護技術、トイレへのご誘導、オムツ交換、食事、入浴、着脱介助など、生活援助であれば、掃除、洗濯、食事の準備、洗い物など、生きていく上で当たり前にすることを行います。自分の家を他人に掃除してもらい、汚い状態で終了されるとどんな気持ちになるか、自分が服を着られないので手伝ってもらう時、無理矢理引っ張って着させられるとどう思うのかを考えて支援しています。
相手の気持ちに立って物事を考えること、これが「人間性の質」だと思っています。ある意味これが一番重要です。この考え方を持ち続けてこれからも仕事を続けていきます。

-若者へのメッセージ-

私は皆さんと働けることを楽しみにしています。当社は20代、30代前半で構成されており代表である私が32歳で最年長です。また、介護をしたことがない20代の従業員も採用しています。理由は福祉の絶対値を上げて未来ある仕事にしたいからです。無資格では訪問介護は出来ませんが、初任者研修、実務者研修、介護福祉士取得とキャリアアップが見込めるやりがいある仕事だと思っています。経験はこれから一緒に積んで、皆様が一人前の介護員として名乗れるようにしたいと思っています。
働くことが苦痛、早起きが辛い、YouTubeを観てゴロゴロしたい、夜型なので…とても分かります。福祉はこのように考えている皆様の見方です。訪問介護をしてご利用者様に感謝されてみませんか。苦痛とは思わなくなるかもしれません。早起きが苦手なら遅めの出勤も出来ます。昼から夜までの勤務形態もあります。仕事終わりに自分へのご褒美としてYouTubeを観てください。ゴロゴロダラダラ観るより楽しいですよ。
どんな仕事に就職しようと、「人間性の質」を上げる努力をして下さい。相手の気持ちに立って物事を考えるだけでいいのです。皆様のご活躍を楽しみにしています。