INTERVIEW
NISHIKAWA AKIHIDE

西川明秀

有限会社やまぎん
株式会社 BIOTECHWORKS-H2
CEO&founder https://biotechworks.us/jp/

-将来の地球の為に、誰にも実現できないことを-

大阪の卸問屋での勤務を経て、2000年にやまぎんを創業し、2005年に有限会社化。
以降、一貫して服地の開発に携わる。SDGsが国連総会で採択されるよりも前、既に2012年からサステナブル活動に本格的に取り組み、現在は日本国内に東京本社と大阪オフィス、海外では上海とシリコンバレーにオフィスを構える。
現在は「有限会社やまぎん」「株式会社BIOTECHWORKS-H2」のCEO&founder、「株式会社 ZERO-TEX」のfounderとして、世界のカーボンニュートラルの実現、ネットゼロ社会の構築を目指し、これまでの“常識”を覆すべく、業界の異端児として次々に自身の構想を体現し続けている。

-持続可能な社会の実現-

各国が国を挙げて取り組み続け、課題解決のために取り組んでいる課題である。
内閣府が発表しているように、今後、半世紀で世界の高齢化は急速に進展し、総人口に占める65歳以上の者の割合は、令和42(2060)年には17.8%にも登ると推定されている。
気候変動に伴う海流変化による冷害や生態系の破壊、森林破壊問題、海洋プラスチックをはじめとする海洋汚染など、全世界での課題解決が必要であることは、今や遠い未来ではない。

「僕の夢は、リチウムイオンを100%サステナブルな電池に変えること」

西川氏は、各事業を通じサステナブル生地素材の開発と販売から、繊維製品の輸出入、OEM並びにプライベートブランドの企画及び販売、廃棄物を再生可能エネルギーに変え、サーキュラーエコノミーを超えるリジェネレーションの実現を目指している。
世界的にも、125カ国・1地域が2050年までにカーボンニュートラルの実現を宣言しているが、同社は2025年には専用のプラントにて、再生可能エネルギー源として活用する仕組みの運用を予定している。
西川氏は、「一刻でも早くプラントを運用していきたい」と、多くの人が純粋に服を楽しみながらも環境に寄り添い、ステークホルダーの発展を支える取り組みを、時代に先駆けて行い続けている。
実際にも、日本最大のファッション展である「FaW TOKYO(ファッションワールド東京)」において、同社が初出展した際、3日間で2100名以上の方にご来場いただくなど、サステナブルだけでなく、ファッションとしても注目を集めている。

-繊維業界のカーボンニュートラルの構築へ-

2012年にアウトドア用品を手掛ける「Patagonia」の広告に心を打たれ一機し、生地メーカーである「有限会社やまぎん」にて環境配慮型素材の開発に注力する。
「どれだけ良い取り組みをしていても、世の中の人が知らなければ意味がない」と、2013年4月にはリサイクルポリエステル製で商品化を行ったが、当時は思うようにいかなかった。
そこから、2015年には国連にてSDGsが採択され、西川氏はリサイクルポリエステルだけでなく、裁断くずからリサイクルコットン、廃棄漁網からリサイクルナイロンを確立し、2019年にはプルミエールビジョンにも出展したことで、サステナブル素材メーカーとしての認知度が上昇。
海外有名アパレルとの商談を重ね、販売比率の7割が海外向けとなった。「BIOTECHWORKS-H2」の専用プラントでは、繊維ごみの他、一般ごみ、電化製品、建築ごみなど、リサイクルが難しいと言われている有機性廃棄物全般をガス化(燃やさずに燻製のような手法)し、ガス化炉で発生した混合ガスより水素を抽出し、再生可能エネルギーとして活用する仕組みにより、処理することが可能。
水素は協力企業へ、一酸化炭素は二酸化炭素にし、ドライアイスなどに使用できる。
「どんな商品でも再資源化することができることが強みの一つです」と、2025年度には日本でプラント建設開始を目指している。
2023年5月にやまぎんより分社化した「株式会社ZERO-TEX」では、「人にも地球にもやさしいサステナブルな素材」「撥水性や防汚性などの高機能なマルチファンクション」をコンセプトとし、環境にも人にもサステナブルな素材を展開。
2023年には世界最大級のスポーツ総合展示会「ISPO」にて、AWARDを受賞する。

-まだ“可能ではないもの”をかたちにする-

次々に新事業を立ち上げ、不可能と思われる構想を圧倒的なスピード感で実現してきた西川氏。
多くの会社を経営される傍ら、現代の当たり前を変えていくため、常に時代の先を読み奮闘し続けるその原動力にあるものは「いかにご自身がワクワクし楽しいと感じる未来があるか。いかに目指す未来に投資をし、新しい挑戦を続けていくか、誰にもできないことをやっていきたい。」

「持続可能な社会の実現」は、各国が国を挙げて取り組み続けている社会問題である。
西川氏は、誰もが足踏みする未来に向け、リスクを顧みず挑み続けていく。
実現が不可能と思われていたこれまでの“常識”が覆され、目の前の1人1人が笑顔になる小さな取り組みが、世界の課題の解決に繋がっていく。時代に先駆けて、夢のために取り組み続けられる西川氏の想いが、全ての事業に繋がっている。そこにあるのは純粋な少年のような「楽しさ」。
西川氏のまだ見ぬ未来への「好奇心」が、本当のSDGsを実現していく。