INTERVIEW
NARITA SHUNSUKE

成田俊輔

みらいカイロプラクティック 代表 https://www.mirai-chiro.jp/

略歴

大学卒業後、国内最大手整体院グループに入社。イチから学びなおすために1年で退職し、Tokyo College of Chiropracticに入学。国際ライセンスであるDC号を取得。卒業後、目黒の認定治療院に就職し、5年間の勤務の中で副院長まで務める。2022年に独立して恵比寿に整体院をオープン。紹介が紹介を呼び大御所芸能人や遠方から毎週通うファンも多い。

現在の仕事についた経緯

学生時代は野球や陸上、日本拳法などスポーツを行い、大学では心理学科を専攻しました。整体というのは心身に深い関わりがあります。学生時代を通して自然と整体に興味を持ち、整体の会社に入社を決めました。
しかし基礎医学も何もない状態でやっていくことに限界を感じ、この際基礎を徹底的に勉強をしよう!と思い至って、日本で唯一カイロプラクティックの国際資格が取得できる学校に入学しました。
基礎医学の授業は医学部とほぼ同じボリュームでしたし、お金も無かったので勉強や生活はハードでしたが、この時に最高峰の難易度に挑戦した事が現在の仕事での価値観に大きく繋がっているので、頑張って良かったなと思っています。

仕事へのこだわり

①相手を主観を入れずによく観察する ②触診や、コミュニケーションを行ってから考える ③相手の人生の未来に繋がるサービスを提供する
①と②に関してはバイアスを防ぐためです。人間は体だけでなく、心によっても体調が変わる多様性を持ちます。定量的な尺度だけでは人間は測れないので、如何に定量化、普遍化するかという学問体系の西洋医学だけで対応すると、必ずバイアスがかかり、心や体が発している小さなサインを見逃してしまいます。
相手の訴えを聴き、背景を訊き、手技の効きを評価し、それらの総合判断をその瞬間ごとに繰り返しながら施術をして初めて大きな効果が出ます。生きている命を相手にするのですから、こちらも全身全霊で臨まなければ心身の繋がりなどの深みは見えないと常に思って施術しています。
③に関しては、施術で症状を軽減するだけではなく、さらに体を上手に扱えるようになるようサポートし、その人の本来持つ可能性を発揮してもらいたいという思いからきています。
私にとって一番印象的なケースを紹介します。膝の痛みで生活や仕事に支障があるという40代の男性がいました。呼吸の仕方に注目し、呼吸法を改善するアプローチでの施術を行い、本人にも普段から呼吸の意識をして頂くことで、体の痛みや調子が劇的に改善したのです。結果、こなせる仕事量が増え収入も増加し、更に職業上のスキルでもある楽器全般まで上達したという実感を感じられたというのです。トータルの作業時間も短くなり、家族や趣味の時間も増やせたと喜んでいただけました。
体という側面からその人の可能性をどれだけ広げられるか。相手の成長や人生の向上にどれだけ貢献できるか。整体サービスとしてその時の不調を軽減して終わり、の繰り返しは現状維持が目的になりがちです。
私はもう一歩、その人の可能性を広げたい。どうしたらその人にとって未来に繋がる、投資になるようなサービスが提供できるかを常に考えています。

若者へのメッセージ

自分が何をしたいのか、まだわからないと言う人もいると思います。でもそれを見つけられたとき、そのことを見つめ続けてみてください。やりたいことを想い、突き詰めていけば必ず自分らしい人生が開く瞬間が訪れます。覚悟があれば何があっても大抵は受け入れることができます。その中で自分らしさが見えてきます。
それでも覚悟なんてそんなに簡単に持てるものではありませんよね。コツはとりあえず何でもやってみる事です。AIや〇〇やってみた動画、仮想空間が身近になった時代に若者である人は、誰かの体験、仮想の体験、誰かの考え、そういった誰かの情報の波の真っただ中を生きているでしょう。
実際に自分がやったわけではないものがいくら積みあがっても、残念ながら覚悟を持つには至りません。何でも追体験できてしまう世の中になっていくからこそ、自分自身の実際の体験がより重要になっていきます。自分が実際に経験して何を感じたのか、自分にとって何が大事だったのか、自分がどうなっていきたいのか、自分が何をしたいのか。
全て自分が基準です。やりましょう。不安ですか?だからこそやってみましょう。失敗したとしてもあなたの糧になります。経験になります。そしたらどんどん不安は減っていきますよ。