INTERVIEW
NAKAGAWA TAKATO

中川貴登

株式会社Ballista 代表取締役社長 https://ballista.co.jp/

略歴

防衛大学校 航空宇宙工学科卒業。デロイトトーマツコンサルティングやエクサウィザーズ等を経て現職。新規事業開発・組織改革・マーケティングの3つ軸で、多数の支援実績・実行経験を有する。直近では、CXOと共に組織変革の戦略策定・実行、会社設立、新規事業の立上げプロジェクトを多数担当。コンサルティングスキルと実行スキル、情熱を併せ持つことが強み。

現在の仕事についた経緯

失敗を恐れず挑戦し続け、“個人の実現したいこと”を思い切りできる組織を創りたいという想いから2022年8月にBallistaを立ち上げました。
Ballistaは“サラリーマン”か“起業家”かの2項対立構造ではなく、プロフェッショナルとして挑戦し続け、DAO(自律型分散組織)的に働くことができる新たな選択肢を作り、より個々人が挑戦しやすい環境(=プロフェッショナルギルド)を社会に実装していくことを目指しています。
Ballistaという社名には“Ballista(巨大な弩砲)として、業界の構造や既存のしがらみに対して、穴を開けていくような存在。我々が変革の『矢』として、希望が持てる未来を創る。”という想いを込めています。

仕事へのこだわり

真のプロフェッショナルとして、“自立した個”がビジネスに対してインパクトを与えることが非常に重要ですし、そのような仕事の在り方が大切であると考えています。
サッカーでいうと、一人一人がピッチに立てる選手であるべき、と日々Ballistaのメンバーには伝えています。
横から指示を出す監督でも、選手のプレーに対してコーチングをするだけのコーチではなく、自身もプレイヤーとしてピッチに立ちつつ、共にゲームをプランニングし、プレーをする。ボールをもって、ピッチを駆け抜けてシュートを打つプレイヤー。それがBallistaのメンバーです。
“伴走支援”というキーワードがコンサルティングファームやDXベンダーの間で流行っていた時期がありました。我々が提供する価値は絵に描いた餅を作るだけの“コンサルティング”でもなく、クライアントを走らせて横で応援するような“伴走”でもありません。
クライアントと協働するときは、我々も共にプレーができる選手であるべきだと考えています。逆に、旧来のベストプラクティスを振りかざして具体性のない提案をすることや綺麗なスライドを作ること、進捗をルーティン的に報告するようなことに対しての付加価値は、時代の流れとともに求められなくなってきています。

若者へのメッセージ

私は一人前のコンサルになるまでかなり苦労をしてきたのですが、創業のきっかけとなったひとつの出来事についてお話しします。
それは、ジュニアコンサル時代に2年関わった組織変革系のプロジェクトでクライアントから感謝されたことです。
プロフェッショナルとして参画していたのですが、参画当時は正直ケイパビリティも高くありませんでした。むしろ2年という歳月をかけて、当時のプロジェクトチームやクライアントに育てていただきました。
プロジェクトの支援が終わる頃には一定の成果が出始めて、組織が変わる兆しが見え始めていましたし、私自身もコンサルタントとして大きく成長ができました。
プロジェクトの最終日に、「中川さんと一緒にプロジェクトができてよかった」と花束を贈っていただき、会社の玄関まで関係者の方々に見送っていただき、感動したことを今でも鮮明に覚えています。
このエピソードを通じて、「感動した」ということを伝えたいわけではなく、“組織変革”という有事のプロジェクトで現場からマネジメントまで様々な方々と濃密な日々・経験をすることによって私のケイパビリティが劇的に向上したことをお伝えしたいです。
“個”の可能性は関わる人や与えられた経験で大きく変わるということを痛感しましたし、きっと誰もがその可能性を秘めていると私は信じています。