INTERVIEW
NAGATA KAZUHITO

永田和仁

有限会社コトブキ運輸 代表取締役 https://kotobuki-unyu.com/

現在の仕事についた経緯

もともとは他社にて勤務していたのですが、現場でコトブキ運輸のドライバーと顔見知りになり、「会社が大変だから手伝ってくれないか」と言われたことが弊社に入社したきっかけです。
その後、先代の入院をきっかけに約6年前に私が事業承継し、代表に就任しました。
トップに立って以降はさまざまな変革を行い、私が一般社員として働いていた当時と比べると変わっていない部分を探す方が難しいほどです。
社員は7名から20数名まで増やした他、新たに豊橋営業所を立ち上げ、就業規則から仕事内容まですべてブラッシュアップしてきました。
トラックに関しては、もともと弊社が所有しているのは「ウイングボディ」と呼ばれる荷台部分の側面が鳥の翼のように跳ね上がるトラック一種のみでしたが、運送会社として幅広いご依頼に対応できるよう、街中でよく見かける「平ボディ」やクレーンを装備した「ユニック車」など、さまざまな種類を取り揃えるようになったことも、私の代になって変化したことの1つです。

仕事へのこだわり

なるべく皆が楽しく仕事をできる環境を作りたいというのが経営者としての思いですが、ただの馴れ合いにはならないように配慮しています。
「楽しく」というのはやはり、皆が会社のルールを遵守し、プロドライバーとしての責務を果たし、お客様により良いサービスを提供した上でこそ実現されるものだというのが私の考えです。
その上で社員側に何か要望があるのなら当然聞く耳は持ちますが、その内容がただの個人の欲から発したものであれば私は一切聞き入れません。
「皆に楽しく仕事をしてもらいたい」と謳っていると、この点でどうも矛盾があるだとか、誤解されてしまいがちなのですが、組織を率いる以上やはり個人の事情に振り回されることはできませんし、また、ブレてはいけない部分だとも思っています。

今後の目標

2024年問題を筆頭に、何かとネガティブなニュースが取り沙汰されるトラック運送業界ですが、来たる変化になんとか順応していきながら、新事業にも注力していきたいと思っています。
既に着手しているのが、中国のタイヤブランド「ZCラバー」販売代理店としてのタイヤ販売業です。
同ブランドは日本でこそまだあまり名が知られていないものの、海外では160カ国以上で販売されており、世界のタイヤメーカーランキング第8位にランクインしています。
トラックやバス等の大型タイヤであるため、弊社で使うタイヤのコストも下げられる他、ご購入頂いた同業者様の諸費用も下げられるということで、このメリットを大きく打ち出しながら今後の販売に力を入れていきたいと思っています。
また、YouTubeによるPR活動も同時に発展させていきたい所存です。
課題となるのは人材不足ですが、闇雲に拡充したところで烏合の衆になりかねません。
そして人がいてトラックが動くからといって良いサービスが実現できるわけもなく、むしろ理想の組織体からはどんどんと離れていってしまうでしょう。
よって、新たな人材を確保できるように努めつつも、採用した人間にどのような教育を施していくか、どのようにスキルアップを促していくかという点を重視して今後の策を練っていきたいと考えています。

若者へのメッセージ

今は少し調べるだけでさまざまな情報がすぐに得られて、知識ばかりが増えてしまう時代です。
ともすれば、うんちくや講釈を垂れる人間が多くなったと個人的には感じています。
だからこそ周囲の声や氾濫する情報に振り回されずに、自分の目標だけを見つめ、ただ愚直に「やる」、そして継続することこそが最も大切なのではないでしょうか。