INTERVIEW
NAGASAKI KEISUKE

長崎圭介

ナレッジコンサルティング 代表 https://teinen-kigyo.com/

略歴

大学卒業後、東証一部上場企業に就職。その後、親族の経営している会社に入社。33歳の時、取締役としてその会社の倒産を経験。同族企業としての弱点が招いた倒産であったと自覚する。倒産後の従業員救済のために新会社を設立し、再度、今までの顧客からの継続受注を勝ち取ることに成功し、多くの従業員の雇用を確保できることとなった。その後はサラリーマンに転職し、中堅企業の会社役員となり、経営企画及び営業を管掌する取締役として、48億円の売り上げを200億円まで拡大させた。定年を迎えることになり、定年後の世界に恐怖と興味を持つことになる。定年後が起業するのに最も適した年代であることを定年世代に伝え、定年起業を推進するコンサルタント、そして倒産を経験する中で、中小同族企業の難しさ、辛さを理解し、寄り添うことによって、苦しく、心の晴れない中小同族企業経営者の笑顔を勝ち取るコンサルタント、カウンセラーとして活動。また、売上UP、顧客拡大の戦略、戦術をしたたかに推し進める売上UP・営業コンサルタント、新入社員のコストで中小企業・同族企業の身内だけの取締役会に社外の血を入れる社外取締役としても活動している。

-現在の仕事についた経緯-

私には、倒産という悲惨な経験があります。その時の私は、誰かに相談したかったのですが、相談できる人がおらず、一人で孤独に考えざるを得ませんでした。私は、自分の苦しみを会社の部下にも親にも妻にも友達にも相談できませんでした。
経営者は常に悩みの中にあります。自分だけで考えていると、糸口すら見えなくなってしまいます。しかし、この苦しみを救ってくれる人がいました。この人に相談すると、「えー、そんなことができるんだ!」と目から鱗が落ちる思いでした。
経営者は信頼して相談する人がいるだけで、前向きな経営が出来るようになります。そして私は、経営者の苦しみ、悩みを共に分かち合い、解決して、信頼されるコンサルタントとなりました。

-仕事へのこだわり-

私の社会人の経験は営業から始まりました。私は営業という仕事が大好きです。営業は、お客様に自社の商品を理解してもらい、商品を愛してもらい、ご購入していただきます。しかし、私の営業は、自社製品を理解し、愛していただく前に、私自身を理解し、好きになっていただき、私から買いたい、私と付き合いたいとお客様に思っていただくことからはじまります。
私はサラリーマンの経営者として営業を管掌していました。私が入社した時の売上は48億円/年でしたが、20年後に250億円/年の売上にすることが出来ました。もちろん、この実績は私一人の力ではありませんが、少なくともお客様に私自身を理解していただき、愛していただき、私から買いたいと思っていただくことから始めたことが実を結んだと言えると思います。コンサルタントとなった今もこの営業精神は全く変わりません。
コンサルタントも営業が必要ですが、私自身が商品ですので、商品である私自身を理解していただき、私を愛していただき、私からのサービスを買いたいと思っていただくことから始まります。現在は、クライアントに喜んでいただくことで、口コミでさらなるクライアントが増えてきています。どんなビジネスも営業が必要です。
しかし最も強い営業は信頼に基づく営業です。私の信頼をお判りいただくと、お客様の方から来ていただけます。そして、さらに、お客様との信頼を深めることになります。信頼を落とすことは簡単ですが、信頼を継続することは非常に難しいことです。ビジネスの発展は、信頼の継続の延長線上にあります。

-若者へのメッセージ-

社会人になったときに今の自分が想像できたかというと「No!」です。私は、経営者になるだろうとは思っていましたが、倒産を経験して、最終的にコンサルタントになるとは、まったく想像もできていませんでした。
しかし、今の自分は今までの自分自身の責任で選択した結果であり、一切の後悔もありません。長い人生の中で、先のことは、自分の意志で決められます。自分でこうしたいと思えば叶うのです。私は、今まで自分の思いでビジネスを行ってきました。倒産までも自分の意志で行っています。倒産を自分の意思で?と思われた方も多いかもしれませんが、自分の意志で倒産させました。そして、新たに会社を立ち上げて、今でも継続しています。
若い人に言いたいことは、未来は自分で決められるという事です。自分で決められるという事は、自分で全て責任を取るという事です。今の自分の状態を憂いて、他人のせいだと思うことは絶対にしてはいけません。結果的によかったことも、悪かったことも自分の責任で決めて進むことが大切です。もし他人のせいだと思うようなことがあれば、それも自分で選んでいるということを分かって欲しいです。
自分の未来を思い描いて、自分の責任で進むことで、未来の希望を掴むことが出来るのです。自分の進むべき道は自分の責任で進めば、自分の人生を後悔することがなくなり、ワクワクするような未来が見えてきます。これは、人生の心理です。