INTERVIEW
MURAI KENJI

村井健児

株式会社ファー・イースト・ネットワーク 代表取締役 https://www.fareastnetwork.co.jp/

略歴

慶應義塾大学経済学部卒業。三菱銀行(現三菱UFJ)に入行。中小企業融資や大企業融資、企業の与信審査の業務を経験する。銀行に7年間勤務した後に、環境ビジネス雑誌の出版社に転職。環境ビジネスについての情報収集を3年間行い、廃プラスチックの輸出商社でプラスチックリサイクルのキャリアをスタートさせる。2017年に株式会社ファー・イースト・ネットワークを創業し、現在に至る。

現在の仕事についた経緯は?

銀行員時代に、環境に関する講演会で地球環境の危機を知り、環境ビジネスで起業することを決意して退職しました。環境ビジネス誌の出版業務に携わりながら、環境ビジネスに関するリサーチをしました。廃プラスチックのリサイクルビジネスを行う商社に入社し、プラスチックリサイクルについてのノウハウを学び、独立を果たしました。
独立後は、廃プラの輸出から始まり、再生樹脂ペレットの販売、樹脂リサイクル機械の輸入販売とビジネスを拡大して現在に至ります。

仕事へのこだわり

銀行員時代に企業融資に関わったことで、良い経営者と悪い経営者の両方を見ることができました。自分が独立した際には、「これは真似しよう」ということと、「これは絶対にしてはいけない」ということを自然に学ぶことができました。
また、環境ビジネスの出版社の社長と廃プラビジネスの社長に仕えましたが、ここでも成功している社長の考え方や振る舞い、気遣いを肌で感じることができました。
銀行を退職してからは雑誌の営業や廃プラスチックの営業を行うことになりましたが、「営業マン」としてどのようにあるべきかを研究しました。本もかなりの数を読んで営業を学ぼうとしました。「顧客の問題や課題を解決する」ということに焦点を当てることは、このころから続けている仕事のやり方となっています。
ただ、昔はいわゆる「営業トーク」などの研究に余念がありませんでしたが、最近はとても自然になっています。「相手の課題を解決する」ことと「嘘をつかない」こと。この2点を本当に心掛けていれば、自ずと相手には伝わると思います。
最近は私が営業を受ける場面もありますが、よく練られた鋭い営業トークを展開されると身構えてしまいます。
相手のことを思いやり、決して、嘘をついたり出来ないことを出来ると言ったりしないことで、自然な営業と、顧客との共同作業が可能になると思います。

若者へのメッセージ

今では大企業を退職して独立するということも普通になってきました。社会の役に立ち、弱者を救うような社会の課題をビジネスで解決できるよう、志して欲しいですね。
人類の物的な技術の進歩は目覚ましいものがありますが、心の成熟度といいますか、人間性の向上が技術の進歩に追いついていないことが社会問題、環境問題の根本のように思います。
人類の精神的向上が図れるようなビジネスや活動を通じて、人間だけでなく、動物に対する差別や虐待がなくなり、皆が美しい地球で幸せに暮らせるよう、各自がそれぞれの分野で成長し、自分の力を発揮していただきたいと思います。
私もまだまだ道半ばですので、皆さんと一緒に努力し、いつか一緒に仕事ができる機会があることを楽しみにしています。