INTERVIEW
MORISHITA YOKO

森下陽子

有限会社ココデザインズ 代表 https://www.yokomorishita.art/

略歴

嵯峨美術短期大学卒業。新卒でデザイン会社に入社後、フリーランスデザイナーとして独立。Yoko Morishitaシリーズ雑貨をプロデュース。1年で1億円を売り上げ。平成17年に有限会社ココデザインズを設立。現在はアーティストとして活躍中。2023年4月『まほうアカデミー』WEBスクールを立ち上げる。

-現在の仕事についた経緯-

結婚、出産、子育て、というライフステージが変わる経験をし、社会からアイデンティティーを失ったような感覚になりました。妻だから、母だから、自由になる時間がないからと自分自身に制限をつけ、自分自身がどこか孤独を感じ、自信が持てなくなる時期が女性にはあります。社会との一旦切れてしまった繋がりを取り戻すのは容易ではありません。
その経験から私はアートで表現しながら女性の心の解放を提唱し、活動を通して多くの女性を自由にしています。そしてそのプラットホームとして女性起業家がスキルを持ち寄って女性の自立支援をするという、まほうアカデミー(ウェブスクール)を立ち上げました。

-仕事へのこだわり-

『自分と繋がり、魂と心と体を一致させる生き方』
現代社会においてどれだけの人ができているでしょうか。私は、まだまだそんな生き方ができている人は少ないと感じており、日本の幸福度の低さ、子どもの自殺率にそれは顕著に表れていると思っています。大人の目が死んでいるから、こどもが未来に希望を持てないのです。
私は23歳でデザイン会社に就職して3年でフリーランスになりました。満員電車に揺られて毎日同じルーティンで出勤して長時間拘束されることに耐えられなかったからです。そんな簡単な理由で辞めました。それが正しいか間違ってるかより、いつも心が「好き」と言っている方を選んできました。その結果フリーランスになって2年目で年商は40代サラリーマン男性よりもいただけるように。私のイラストの入ったマグカップは一年で1億円を売り上げました。「好き」「面白そう」しか選んでこなかったのに、時間とお金の自由は20代で手に入れていました。
しかし、結婚、出産、育児は私の「好き」「面白そう」を閉じ込めてしまいました。その選択肢を封印したらあっという間に私は私でなくなりました。その経験から女性が目覚めないといけないと気づき、そこからまた自分自身を取り戻す旅が始まり、今に至ります。
男性社会に抑えつけられてきた“女性は下である。”という歴史は崩れ去り、これからは女性が活躍する時代に突入します。女性が笑顔になれば世界は平和になります。母親が幸せなら子供は自由に育ち、人生は自分自身で創造できるのだという素地を作ります。
それが最大のリレーションシップとなるはずだと信じ、私自身が身体ごと示していきたいと思います。
『わたしのど真ん中“好き”で生きていく』ことが喜びに満ち溢れる世界を作り出すという理念の元、私の創るもの全てがそこに繋がっていくと信じて活動をしています。

-若者へのメッセージ-

大人が決めたルールなんて糞食らえでいい。
今の大人の凝り固まった概念を崩すのは君たちの役目。
気付いている若者は多いはず。

責任を持つというのは自分が選択したという覚悟を持つこと。
ルールに従うことでも、受け身でいいこちゃんをすることでもない。
しかし、ただ反発するだけでは意味がない。
自分自身が誰かになるのでもなく、親の期待に応えるのでもなく、いい大学に入っていい仕事に就いて安定を手に入れることが人生の正ではないし、全てではないということを知っておくことが大事。

自分は何がしたいのか。何に喜びを感じ、ワクワクするのか。
そして何を選択するのか。

それを大事にしてほしい。
女性だから男性だからという区分けもなく、お互いがリスペクトし合える、成長し合える、応援し合える、支え合える、そんな相互の関係を築いていけるのがこれからの若者の力だと思います。

男性の持つプライドもいらないし、女性の持つ男性の庇護につくという考えもいらない。

特に私は女性だから、女性の味方でいたい。
女性だからこそ堂々と主張し、笑い、調和し、女性が持つ大らかな包み込むエネルギーで巻き込んでいこう。
男性にはそれをサポートしてほしい。それができる男性がこれからは飛躍するから。
戦ってきた男性、それに従ってきた女性を見て育った私たちは、「それ、もう真似なくていいよ」って言ってあげたいです。