INTERVIEW
MIZUNO YURIA

水野ゆりあ

水野ゆりあ セルフケアルーム 代表 http://www.selfcareroom.jp/

略歴

北海道育ち。アダルトチルドレンとして育つ中で心身ともに限界を迎え、心理カウンセリングに出会う。そこで心身の回復や多くの学びから生きやすさや豊かさを得て、大きな変化を実感する。卒業後はアパレル販売員をしながらアメリカの心理学倫理をベースとしたクリニックにて心理学や神経生理学、カウンセリングスキルなどを学び、その後アメリカでの研修や留学を通じ、帰国後に「人を癒す仕事をしたい」と想い開業に至る。

-現在の仕事についた経緯-

元々、自分自身がアダルトチルドレンとして育ったことで、いつの間にか罪悪感や恥の気持ちなどが芽生え、それと同時に無力感、自己処罰、不安症、慢性的な頭痛と肩こり、慢性的な疲労感、更には消えてなくなりたいという気持ちなど、様々な出来事や感情が混ざり合っていました。
13歳の時から身体の震え、過緊張、うつの症状がみられ、それでも何とか周りに適応し過ごしていましたが、17歳の時に教室でパニックを起こし限界を感じ、「もう無理だ。」という人生における絶望と諦めの気持ちが、結果として心理カウンセリングと出会うきっかけになりました。
カウンセリングを受ける中で、対象を悪者にするのではなく、起こったことに対してまっすぐ向き合い、正しく理解し、改善することで説明できず、言葉にならない感情が整理され、自分の癒しとなりました。
結果として生きづらさを克服し、心の豊かさから人生に大きな変化を感じました。
卒業後はアパレルの販売員をしていましたが、この「回復する力」に魅せられたことでカウンセラーの勉強も並行して行い、更にはアメリカのセラピスト海外研修で大きな刺激を受けたことで日本よりカウンセリングの質が20年進んでると言われているアメリカに興味を持ち、翌年からラスベガスへ語学留学に行きました。
現地では文化や人に触れるうちに本当の意味での美しさを体感し、帰国後は人を癒す仕事をしたいと思い、開業に至りました。

-仕事へのこだわり-

アメリカの心理学倫理に基づき、セラピストとして自分自身を癒し続け、学び続けることを大切にしております。
理由としてカウンセラーが自分自身のことに向き合わずにクライアントのトラウマを扱うことはカウンセリングの安全性を下げることに繋がるからです。また学び続けることはカウンセラーとしてセッションの質の高さを維持するために行なっております。

それらを怠ると、例えばカウンセリングの現場で無意識のうちに呑み込まれてしまったり、あるいは逆転移が起こり潜在的な自身の感情によってクライアントをコントロールしてしまったりする可能性があります。
カウンセラーはクライアントの話を注意深く聴くと同時に、自分自身の問題にも常に気がついていなければ最善の対応が出来ないのです。
だからこそ、プロとして自分自身と向き合い続けることにこだわっています。

もうひとつのこだわりはスーパーバイザーと連携しながらカウンセリングを行っていることです。
私はクリニックと提携しているので何かケースについて悩んだ時は経験の豊かなセラピストや精神科医、小児科医の方々からスーパーバイズを受けることができます。
カウンセラーという繊細なお仕事の大変さから自分を守ることはもちろん、安全で質の高いカウンセリングを提供し続けるためにもプロとして行なっている弊社のこだわりのひとつです。

今後の展望としては、質の良いカウンセラーとして更なる成長を続けると同時に、カウンセリングや心の学びが自分の癒しに繋がるという感動を過去の自分と同じ様に必要としている方々にきちんと届けていきたいと思います。そしてその先には質の良いカウンセラーの育成、日本社会への貢献を地に足をつけて行っていきたいと思っています。

-若者へのメッセージ-

こちらの記事を読まれている若年層の方の中には、様々な場面で生きづらさを感じている方も多いのではないかなと思います。
自分が何者なのか、将来への不安、人間関係での悩みなど、今ある生きづらさがこの先もずっと続くように感じている方もいるかもしれません。
特に脳の一部、前頭葉は25歳まで未発達なので様々なことに混乱したり、人間関係を築くのにつまずいたり、将来が見えず不安や恐怖を感じることはある意味普通のことなのです。
人生を諦めてしまいたい、そんな風に思うこともあるでしょう。
専門家として、そして一人の経験者として深く共感できます。
何をやってもうまくいかず、自分だけ何故?と感じることもあるかもしれません。
自分が悪いから、弱いから、そんな風に感じるかと思いますが、実はそこにはあなたのせいではない生きづらさに繋がる理由が必ずあります。
もしかするとそれらの要因は幼少期のことかもしれませんし、胎児期のことかもしれません。
育ってきた環境による思考の癖や認知の仕方かもしれません。
ですが今の時代、複雑に絡まったそれらの要因(脳の仕組み、神経系の仕組みすらも)を変容させることが出来る手段があります。
なので、人生を諦めずもっと幸せに豊かになる道を探し続けてほしいです。
今はまだ動けなくても大丈夫です。
でも、今の状態を皆さんが皆さんの力でちゃんと変化させて幸せに生きていけることを知っていてください。
そして皆さまのタイミングでヘルプを出してもらえると嬉しいです。
皆さまの将来が少しでも明るく幸せになるために頑張っている大人はたくさんいます。
私もその一人です。いつでもウェルカムの気持ちでお待ちしていますね。