INTERVIEW
MATSUMURA TOSHIAKI

松村敏章

東報防災工業株式会社 代表取締役 https://www.toho-f.co.jp/

略歴

約1年間、金融関連会社でのサラリーマン勤務を経て、防災業界へ転身。前職の経験を活かし、培ってきた経験や実績を元に6代目代表として抜擢された。現在は、社員が働きやすい労働環境のための改善や、SDGs・サステナビリティの取り組みを新進的に行い、事業を通じて人と社会の安全に貢献している。

-現在の仕事についた経緯-

高校時代に防災業界のアルバイトを行う中で、防災設備の設置、電気工事現場など多種多様な現場を経験しました。その経験からお客様から喜ばれることに仕事の楽しみを感じ、防災事業を通じて社会に貢献していきたいと考え、縁もありこの業界に入りました。
昭和63年から東報防災工業株式会社で務めております。自分から応募する形で入社をしたので、一般社員から現場を含め様々な経験をしました。入社当時は創業者が代表を務め経営をしておりましたが、その後、目の前の仕事に真摯に取り組む中で指名をされる形で6代目の代表取締役に就任しました。代表になった当時は、 つい昨日まで従業員だった私が、翌日から“社長”と呼ばれ、戸惑いが大きかったのを覚えています。 世襲ではなく第三者承継という形になるので当時は反対の声もあり苦難もありましたが、今までついてきてくれた社員の皆への感謝を忘れず、今後も努めていきたいです。

-仕事へのこだわり-

時代に合わせた新しい挑戦、従業員の方々の声を大切にしています。私は「仕方がない、我慢しろ」という言葉が嫌いです。さらに、縦割り組織では若者の意見や未来を潰してしまう可能性があると考えています。役職や社歴が先行してしまうと、コミュニケーションに隔たりができると感じました。そのため、社内では役職の撤廃を行い、積極的に若者の意見を取り入れるため、年次関係なく○○さんと呼ぶようなフラットでコミュニケーションを取りやすいような取り組みを行っております。
また、これまで作り上げた色だけではなく新しい色を取り入れ、地域、お客様、従業員などの声に積極的に耳を傾けることにも注力しております。例えば、世間で流行っているSNSをまずは取り入れてみるなど、前例がないようなことでも面白そうと思えばすぐに取り入れていくという方針を大事にしています。最近で言うと、地域の小学校に寄付した横断幕が実際に学校に設置されたこともあります。その横断幕は生徒の方がデザインを考えてくれました。新たな取り組みを取り入れることで人とのつながりが生まれ、笑顔が増えるので、これからも地域の方々や社員と協力をして様々なことにチャレンジをしていきたいです。防災事業を主軸に顧客から信頼される企業、地域に寄り添い続ける企業、人との繋がりに重きを置き時代の流れにとらわれない継続企業へ向け、社会への貢献を目指しています。

-若者へのメッセージ-

高いところに目標を立てるのではなく、失敗した時の目標を立てることが重要だと思っています。まず、ここまでやったらダメだよという限界の、最低限のレベルの目標を立てること。その目標を達成していくことにより成功体験が生まれます。成功体験を経験すれば自分のできる領域が増え、みんなで称賛していくことで仕事も楽しくなっていきます。仕事は好きだからやっていくものです。
自分の最低限を乗り越え続けていくことで楽しさを知り、“好きな仕事をしている”と胸を張ることができる人が増えると良いなと思っています。