INTERVIEW
MASUNAMI HIDEO

増南英朗

ウィル・グラン化粧品株式会社 代表取締役 https://willgrand.co.jp/

現在の仕事についた経緯

新卒で3年ほど業務用の美容機器を販売する会社に勤め、私はエステサロン様への営業を行っていました。
売上絶対主義の社風ではありましたが、社長からのチャンスを頂けたこともあり、新卒2年目には九州営業所の支社長へ昇格。
視座が上がったことで、さまざまな人や会社との出会いに恵まれ、非常に刺激を受けました。
その2年後京都本社へ戻ったものの、会社の業績は急激に悪化。
人の入れ替わりも激しくなり、新卒採用した方を1年でリストラする事態が起きたときは非常に胸を痛めたものでした。
そして私自身も退職を決意するようになると、複数のお客様から「辞めるくらいならば独立してみたらいいんじゃないか」とお声がけを頂き、起業を志すようになったという経緯です。
現在は化粧品のOEM事業を行っており、お客様のご要望に対してご提案をいち早く形にするスピード感は業界随一と自負しています。
また、小ロットから対応できる点も自社の強みの1つです。
きちんと販売できる数量で商品化するということは、廃棄物を生み出さないという意味でSDGsの実現の一助にもなっているのではないかと考えています。

仕事へのこだわり

「成果を上げる」ということが最も重要だとは思いますが、私にとって「成果」とはただ単に利益を上げることではありません。
それは、お客様の多種多様なご要望にベストな形でお応えすることです。
よって、その実現のためにも「自分達がこういうことをしたい」という視点ではなく、1つ1つの仕事のフェーズで「お客様にとって最良の形は何だろうか」と考え続けながら進んでいくことを意識しています。
ギブアンドテイクでいうと、100%ギブの精神ですね。
テイクは後の結果として付いてくるものだと思っています。

今後の目標

ChatGPTという革命的なツールが生まれたことで、今後の人間の仕事に大きな変化が生まれるだろうと感じています。
近年はインターネットやSNSの台頭によって、ビジネスにおいても本質的な価値より「いかにうまく魅せるか」という点に重きが置かれていたように思いますが、AIの革命によってうまく魅せるためだけの仕事は淘汰され、原点を見つめ直すようになるのではないかというのが私の考えです。
それはつまり、人間が生み出す本質的な価値は何なのか、人間だからこそできる仕事を見極めるべき時代に突入するということです。
経営者としてそこに危機感がないと言えば嘘になりますが、私はむしろIT、AI、ロボット等と共存するための理想的なバランスをいち早く見定め、新しい形の化粧品作りができる未来を楽しみにしながら模索していきたいと思っています。

若者へのメッセージ

皆さんは当たり前のようにSNSを活用しておられるかと思いますが、1つ覚えておいてほしいのは、人は誰でも今日が1番若いということです。
特に皆さんのような体力・気力共に充実している世代であれば、望めばどんな場所でも行けますし、いろんな人に会うこともできるでしょう。
よって、インターネットの利便性を活用しつつも「自分の足を使う」「行動する」というアナログさにも目を向けておいてほしいなと思います。
そして実際に行動を起こす際には、あまり失敗を恐れないでください。
なぜなら若いうちは大きい成功もすぐには収められない代わりに、大きな失敗すらも実はできないものだからです。
たとえば金銭的な失敗にしても、若いうちに膨大な金額の損失を出すことはあまりできないでしょう。
つまり、自分が心配している失敗の多くはあとから考えれば大したものではないので、数々の出会いやチャンスを手に入れるために、どんどん積極的に行動を起こしたほうがお得なのではないでしょうか。