INTERVIEW
MAKI RYO

牧亮

株式会社サンファーム 代表取締役 https://sun-farm.jp/

略歴

名城大学法学部卒業、新卒でマーシャル系商社に入社。翌年友人のスタートアップに合流後、2社目の新会社設立。2年で売上14億円の販売網構築。転職し、100億円の新工場設立プロジェクトPMOを務める中、MBA取得。大型蓄電池生産管理システムPLを務める。昔、友人と起業したスタートアップが東証グロースに上場。大株主となる。3年後、東証プライム上場。その後、医療機器製造メーカーにヘッドハンティングされ工場設立に従事。大型倉庫ターンアラウンド、洋菓子製造メーカーバイヤーを経て現職。立上とソリューションのハンズオンコンサルに28年従事。

-現在の仕事についた経緯-

偶然にも3カ月間、経営診断やコンサルティングを実施した後、「体ごと行きましょうか?」とアサヒ農園に尋ねたら、「来てください」という話になりました。
そもそも自身が週末に実家の畑仕事を楽しんでおり、ビジネスパーソンとして残り半分の人生は農業関連の仕事に従事したいと考えていたこともあり、現在に至ります。

-仕事へのこだわり-

現在は業界や仕事内容にかかわらず、独自の問題解決フレームを構築しています。にっちもさっちもいかなくなった難解な問題の解決を強みとしています。
新人時代から、政財界・芸能界など業界を問わず、情報源と人脈を大切にしてきました。自身は商社、スタートアップ、国内製造業大手、外資系2兆円規模医療機器メーカー、洋菓子製造メーカー(70億規模の年間仕入)、そして種苗メーカーと、複数の仕事と業界に携わってきております。およそ、店舗開発30店舗/工場立上3プロジェクト/60億級倉庫ターンアラウンド/生産管理システムPL他5プロジェクトなど、一貫して立上、ソリューション、システム化の領域に特化しています。
MBAを取得してから経営改善にもタッチするようになったため、その流れで経営者になったのかもしれません。実際には想像を絶するような、気が遠くなるような泥臭い仕事をコツコツやってきました。でも昔の仲間たちも各界で活躍する人となっているので、色々助けてくれます。
実は警察に捜査協力し、詐欺グループを一網打尽にしたこともあります。ちょうど妻との結婚式の直前でしたが、警察からお祝いの電報が届いたときには思わずクスっと笑ってしまいました。自分ごときに警察も気を使ってくれるのだと。
どんな小さな仕事でも一生懸命「俺がやったらこうなる!」と質を探求すれば、それは自信につながります。仕事を選んでいては成長しないし、人はそもそもストレスが少し無いと遺伝子的にも成長できないようになっています。今の仕事を大切にして、量をこなして質をあげ、丁寧にやり続けることが大事だと考えています。

-若者へのメッセージ-

高齢化に伴う急速な人口減、原油高など日本経済をとりまく環境は、決して平坦な道ではありません。一方で円安を背景にしたインバウンドや海外ビジネスや輸出は好調かもしれません。
経営とはいつの時代も外部要因の変化に柔軟に対応していくことが肝要だと考えています。指示待ち型で手をこまねいていては、何も始まりません。ぬるま湯につかって「茹でガエル」になるな。ホットなビジネスフィールドや難しい問題解決など、積極的にアツアツのお湯に飛び込んで、大きく飛躍してもらいたいです。
100年企業が世界一多い日本。世界一、国の歴史が古い日本。長期的視座に立ち、果敢にチャレンジを積み重ねれば、必ずあなたならではの強みが生まれます。勇気を。腹を据える覚悟を。
私は破壊イノベーションをメディアドゥ創業時代に経験しており、ハーバードのクレイトンMクリステンセン教授が好きです。生きていたらノーベル賞確実と言われていた方ですが、残念ながらガンを患いました。彼は、亡くなる前に学生を集め、「不誠実な例外をつくるな」と言いました。ハーバード卒の大企業の社長たちが不正で会社をいくつか潰したのを嘆き、そう語ったのです。「誠実で真摯な仕事」を突き詰めてください。