INTERVIEW
KOBAYASHI YUSUKE

小林裕介

株式会社DESIGN WORKS ANCIENT 代表取締役社長 https://designworksancient.com/

略歴

1978年生まれ、京都府に生まれ京都で育つ。京都成章高校にてラグビーをはじめる。龍谷大学でもラグビーに情熱を燃やす。大学卒業後、大手車メーカーのディーラーで営業職を勉強する。その後、できあがった物を売るよりも無いものを作って営業する企画営業がやりたくなり、貿易商社を2社渡り歩き、2010年5月に独立。OEM製品の製造輸入商社、株式会社OneTasteを設立。2015年、オリジナルブランドを展開する、株式会社DESIGN WORKS ANCIENTを設立。

-現在の仕事についた経緯-

大学卒業後、車が好きだったので、大手車メーカーのディーラーで営業職を勉強しました。その後、できあがった物を売るよりも無いものを作って営業する企画営業がやりたくなり、貿易商社を2社経験した後、2010年5月に独立しました。
独立後、1年弱仕事の注文が0で貯金も底をつき、会社を閉めるか閉めないかの判断を日々迫られました。
そんな中で目をつけたのがキッチンタオルで、世界中で台所や皿のない国も人種もいないと思い、京都の地の利を生かし、ご当地キッチンタオルの開発営業を進めました。しかし、営業先からは、「非日常を味わうために観光に来ているのに、だれが現実的な家事に使うような商品をお土産に買うんだ?」と言われ、まったく注文が取れず苦しみました。
その中で1社だけ私の思いに騙されてくれた社長様がおられ、ご当地キッチンタオルが世にデビューすることになりました。販売後6か月くらいで観光地の人気商品になり、販路の拡大に成功し、現在に至ります。

-仕事へのこだわり-

今まで営業職をずっとやっておりました。一番最初に勤めた仕事は、トヨタ自動車のディーラーで車を売るという営業でした。トヨタ自動車ブランド+車種ごとにブランド力があり、土日祝、店頭に立ち営業すれば、お客様が勝手に来店され、数百万する車が勝手に売れる世界でした。
勝手に車が売れることは本当に有難いことでしたが、お客様からすれば僕でないといけない理由はないのでは?と思うようになりました。
僕でないとできない仕事がやりたいと思い、企画などをする仕事に興味を持ち、物作りをする会社に転職しました。お客様と何度も商談し、今まで世の中に存在しなかった物を1から作り上げていく楽しさとやりがいを感じました。その中からヒット商品が生まれ、仕事の厳しさと楽しさを勉強させてもらいました。

そんな中で、私が日々意識をしていたことは以下の3つです。
①感謝と責任
②常識を非常識だと考える思考
③お客様の困りごとの解決
この3つを常に頭の中に置き、悩んだ時は人として正しい選択を心掛け、営業企画の仕事をしてきました。今でもそうですが、こんな世の中だからこそ、ドライな人間関係ではなく少しウェットな人間関係を大事にしていますし、していきたいと思っています。

-若者へのメッセージ-

最近の若い方達にすごく感じる事ですが、どれだけAIなど最先端な技術や便利な物が登場しようが、会社の経営者や上司は感情のある人間であるという事をもう少し意識した方がいいと思います。
人は感情がある以上、いくら仕事ができる部下であっても可愛くないと感じることがあります。逆に仕事の能力が普通であっても人間的な魅力やコミュニケーション能力が高ければ可愛い部下だと感じ、力を貸してやりたい、成長させてやりたいと思うものです。
相手がロボットやコンピューターであれば、単純に仕事の成績のみで判断すると思いますが、最終的に人事評価や決裁権が人にある以上は、評価の中に感情が絶対に入ってしまいます。これが現実です。
自分が評価する立場に立つときや部下ができたときには、間違いなく評価の中に感情が含まれることに気付くはずです。
これは、上司にゴマをすれと言っているわけではないです。自分の権利の主張だけでなく、適度なコミュニケーションや義務を果たした上で権利の主張を行うよう意識して、日々の人間関係や仕事をしてもらいたいと思います。