INTERVIEW
KOBAYASHI ROSEI

小林露整

一般社団法人全日本エンターテイメント協会 代表理事 株式会社エアプレイ 代表取締役 https://ajea.jp/

現在の仕事についた経緯

もともと学生時代からバンド活動に勤しんでおり、大学卒業時には就職するかどうかで悩んだ末に、アーティスト活動を継続していくことにしました。
その中で並行してプロデュースや制作、マネジメント業務にも携わる機会があり、どんどんと表方から裏方へと移行し、業界に関わりながらできる仕事として良い選択ではないかと思うようになり、昭和62年に自身の会社を立ち上げた次第です。
現在は音楽のみならず演劇、映画、放送などエンターテイメント全体をフィールドとして、タレントの斡旋・仲介、プロダクション業務、マネジメント業務、コンサートの企画・運営、CDや出版物の企画・製作および付帯する業務全般を行っています。
また2022年には一般社団全日本エンターテイメント協会を設立し、代表理事を務めています。

仕事へのこだわり

他のプロダクションやイベント会社との差別化を図ることです。
たとえばプロモーションというと一般的にフライヤーを撒く、番組とタイアップをする、SNSを活用するといった方法が主流ですが、弊社ではそういった王道の方法を取りつつも、大手には決して真似できないような仕掛け・取り組みを編み出し、プラスアルファで行うようにしています。
それから「義理・人情・筋道」をモットーに、人を大切にするということも意識していることの1つです。
この業界には、アーティストから裏方のスタッフまで才能のある人が数多くいますが、その中でも一線を画しているような人、人気がある人、売れている人は、周囲の人間に「この人と関わりたい」「この人を応援したい」という気にさせるような魅力を備えていると感じます。
つまるところ、人間で最も大切な部分は人格や人柄ということなのでしょう。
したがって、私自身もできる限り人格者であるように努めています。

今後の目標

弊社はコラボやミックス、フィーチャリングといった手法を通じて、一見ありえない組み合わせのものを掛け合わせ、化学反応を起こすことで新しいシーンを創造してきました。
いわばロックバンドとラップを掛け合わせてミクスチャーという新たな音楽のジャンルが生まれたのと同じ図式です。
こういった既存のものを掛け合わせて新しいものを生み出す文化は、欧米では珍しくありませんが、日本ではまだまだ珍しく、ゆえに弊社独自の強みになっていると自負しています。
今後とも新しいシーンを作り出していくと共に、ユニークでオリジナリティのあるプロモーション活動を通じて、どんどんと世に素晴らしいエンターテインメントを広めていきたいものです。
ただ、そのためにも人手不足の問題は避けられません。
この業界はどうしても、華のあるイメージを持って入って来られる人が多いため、実際の地味な仕事内容や拘束時間の長い労働環境に理想とのギャップを感じ、結果離職してしまうというケースが多いのです。
よって、人材の定着を促進していくことが今後の課題と言えるでしょう。

若者へのメッセージ

先程も少し触れた通り、挨拶ができて、マナーをきちんと守れるような、誠実な人柄を持つ社会人になって頂きたいと思います。
私が昨今感じるのは、失敗をするとどうしても他の人のせいにしたり、言い訳をしたりする人が多いということです。
ただこちらとしては、失敗自体はどれだけしてもらっても構いません。
むしろ失敗を重ねることでどんどんと成長してもらいたいと思っていますので、それよりも、起きた出来事をすべて真摯に受け止められる人格を磨くよう心掛けてほしいなと思います。