INTERVIEW
KATO HIROTSUGU

加藤広嗣

フジコーポレーション株式会社 代表取締役/VIS CLAVIST https://i-leader.jp/

略歴

早稲田大学 第一文学部卒業。福武書店(現 ベネッセコーポレーション)入社。経営企画部署で組織改革に従事したほか、営業本部にて全国各支社の変革活動を支援。1998年に独立。変革人材の育成を支援するFuji Corporation設立。エグゼクティブ・コーチング等、経営を担う次世代ビジネスリーダーを支援し、成果を生み出す個人と組織を創出し続ける。2019年より、ALIVE Business & ALIVE Lifeを実現するVIS CLAVIST セッションを創出・展開。ビジネスブレークスルー大学リーダーシップ・アクションプログラム担当コーチ。著書『最強リーダー3つの極意』(幻冬舎)。

現在の仕事についた経緯

現在強く感じている課題認識からお話します。通常、実務担当として成果を生み出した、いわゆる仕事が出来る人が昇格して役職者になります。そして役職者になると、それまでの自身の能力・経験で実務成果を上げていく実務担当者ステージから、人を介してチームや組織の成果を生み出すステージへと求められる能力が変わります。
ところが、それに気付かず、いまだに自分自身の能力・経験を正解として周りの人に指示し、うまく結果が出ないと相手の能力が低い・仕事が出来ない…という評価を下してしまうことが往々にしてあります。自分の思い通りに動けない人をうまく育てられない、そういう部下にうまく働きかけられない役職者が意外に多く、組織の成果創出を停滞させる原因になっています。元々は、理解力も高く優秀だから昇格したわけですから、部下や関係部署担当者、社外協力者など、多様な人たちの力を引き出し、うまく束ね、三方良しで目的目標の実現に向かう力は持っているはずです。
ここを乗り越えるのに必要なのは、頭の良さだけではなく、思考や行動に大きな影響を及ぼす「感情」を適切に制御できる能力です。「こころの知能指数」とも言われる能力です。自分自身を客観視する力、俯瞰して全体・大局を見通す力も、感情を適切に制御できたときに発揮できる力です。
こうした自分自身の内面と対話し、能力バランスを制御したり、自分のこれまでの考えを軌道修正していきたい…と、ご自身と向き合える方ならば、次の飛躍のステージを駆け上がることができます。そうした想いを持つ次世代リーダーの皆様、そして、そうした世代を育てていきたい経営者の皆様には、わたくしが、25年間ブラッシュアップし続けてきた「人を介してチームや組織の成果を生み出す」ための考え方・知識・スキルがきっとお役に立つはずです。ぜひ体得していただきたいと思っています。

仕事へのこだわり

頭が良いだけでは、倫理的な判断や大局を見通した判断ができない、利己的リーダーに陥りやすくなります。「社会・経済的な価値を生み出す知識・技術力」と、「人を適切な行動へ導く感情制御力(こころの知能指数)」の両輪を土台にして、目的目標の実現プロセスを創り上げていくことです。

若者へのメッセージ

1.与えられた仕事を遂行するだけでなく、自身の新たな価値を創り出す知識スキルの習得を積極的に自分自身で進めていこう!
2.自分の言動を裏で動かしている自身の感情と向き合い、自分が望む自分に向かって歩み続けられるように、自分と対話しよう!
3.将来目指したいことがなければ、自分が日々大切にしている価値観とは何かを自問自答し、その大切な価値観の実践を日々積み重ねていこう!