INTERVIEW
KAMINAKA TOMOHIRO

神中智博

ライフホーカー 代表ファイナンシャルプランナー https://lifehawker.com/

略歴

1992年宮崎県生まれ。兵庫県在住。関西学院大学会計大学院を修了後、NTTビジネスアソシエ西日本で、NTT西日本グループの決算や内部統制、DX等の業務に従事。マレーシアへの留学を経て、2022年10月ファイナンシャルプランナーとして独立。独立系ファイナンシャルプランナーとして、日々お金や暮らしに関する悩みに向き合っている。日本経済新聞「NISAは幸せのエンジンか」をはじめ、NISAやiDeCo、企業型確定拠出年金を活用した資産形成、クレジットカード、預金口座などの金融系記事を多数執筆および監修。

現在の仕事についた経緯

私は2022年、30歳でファイナンシャルプランナー(FP)として独立しました。正直言うと、見切り発車の独立です。とはいえ、いくつかの勝算はありました。FPの資格保有者は、日本中に何万人もいますが、資格を使ってアウトプットしている人は意外と少ないと思います。また、そのなかで20代や30代の独立系FPとなると、良い意味で目立ちます。さらに、オンラインメディアが乱立するなかで、「本名+顔出し」で、発言に責任を取れる専門家に対するニーズが高まっていることも分かっていたので、思い切って独立しました。あくまで私の価値観ですが、「●●業界▲▲年勤務」という実績は、アウトプットしながらカバーできるのではないかと思っています。

仕事へのこだわり

私は、新卒入社から数年間、NTT西日本グループの財務業務に勤務していました。常に劣等感に苛まれるなか、当時の上司や先輩方に迷惑をかけながらも、私は2つの考え方で自分自身の価値を作ることができたと思っています。
1つ目は、どんなに小さい分野でもいいので「あいつに聞けば分かる」「あいつにしかできない」ものを作ること、2つ目は、全員が横並びとなる新しい取り組みでは真っ先に手を挙げるということです。5年以上前に、財務経理業務のDXを担当できたことは良い思い出です。
現在もこの2つの考え方は大切にしています。私自身、一般的な独立系FPの活動内容が何か、いまだに定義できていません。無限大に仕事を作れると思っていますし、何か自分にしかできないことがあると思っています。
例えば、企業型確定拠出年金を導入すると、社会保険料の削減が期待できる場合があります。その削減分を、DXツールの導入にあてることができれば、企業の成長に繋がります。「DX導入資金がない」という企業に対しては、このような形で資金を創出できる可能性を伝えることもできます。そこで最近は、FPやDCプランナーの観点から、BtoB製品を販売している企業の営業をサポートする取り組みを始めました。
人々が日本の将来や老後に不安を抱えているなかで、資産運用に対する関心とFPに対する期待は高まるばかりです。「資産所得倍増プラン」の一環としてNISAが拡充されるなど、常に環境が変化していることは、私にとって追い風です。自分よりキャリア的に優れている人にも臆することなく、新しい波にはどんどん乗っていきたいと思っています。

若者へのメッセージ

周囲から、「お前は本当に思い切ったことをするなぁ」と言われますが、私は人生も資産運用も「積立投資」型です。「できるかできないかではなく、やるかやらないか」を座右の銘としながらも、本音は常に不安です。不安だからこそ、小さい挑戦を積み重ねて、長期的なリターンを獲得することを目指しています。
そして、私の挑戦は「運」に支えられています。運の良さだけは、誰にも負けません。とはいえ、運が良いことは当たり前のことではなく、妻や両親をはじめとする家族、恩師、友人、クライアントなど、私とこれまで関わってきたすべての方々のおかげです。
30代に突入して気付いたことは、運は減らないし、使った以上にチャージされるということです。だからこそ、年齢関係なしに、運をどんどん使わないともったいないと思っています。みなさんそれぞれが持っている運を信じてみてください。このインタビューもそうですが、思わぬ出会いがあったりするものです。
最後に、私自身も若者の一人として、みなさんには負けないよう頑張ります!みなさんの運と私の運を使って、どんどん面白いことをやっていきましょう!