INTERVIEW
KAMBAYASHI RINA

上林莉菜

株式会社INOTEM 代表取締役 https://inotem.jp/

略歴

9歳のときに日本へ移住。以来異国の地で波乱の人生を送る。現場主義でさまざまな業種・職業に就き、2017年に非営利団体を設立。その傍らで別会社のリフォーム事業スタートアップを行う。コロナ渦を機にDX事業を立ち上げ、現在はシングルマザーとして子育てをしながら新会社INOTEMを設立。中小企業のDX推進を中心とした開発を行い、身近なシステム屋として支持されている。

-現在の仕事についた経緯-

国際ビジネス支援事業の立ち上げ中にコロナ渦になり、海外との断絶状況の中、インターネットだけは世界中と繋がり、情報のやりとりができることに魅力を感じたのがきっかけです。
その後離婚を経験し、シングルマザーになったことで娘との時間を大切にできる働き方を探し求め、これしかない!と思い、起業する選択をしました。

-仕事へのこだわり-

まず大前提ですが「役に立つこと」です。
学生時代のアルバイトから、心がけてきたことです。どんな業種・職業でもこれでやってきました。とてもシンプルですが、これこそが仕事の真理だと思っています。
役に立てば重用され、そうでなければ軽視されます。「仕事」は企業や個人が「助けてほしい・欲しい」という思いから生まれます。その思いを汲み取り、役に立つことで初めて「仕事」と言えるのではないでしょうか。

日々の業務に追われると自分自身のことに目を向けがちです。こと取引先になると、会社が「役に立つ」スキームを作っているため、個での「役に立つ」意識はどんどん薄れていきます。
取引先の方でも社内であっても上司でも部下でも「いま目の前の人の役に立つこと」を大切にしています。

その上で、役に立つ人になろうと日々行なっていることは3つです。

・自身をアップデートすること
本を読み、勉強する時間を作り、自分自身が進化する。そうすることで役に立つ幅が広がりました。

・体力をつけること
子育て、家事、仕事のマルチタスクをこなすにはものすごく体力が必要です。キックボクシングジムにお世話になってから全てのパフォーマンスがあがりました。

・愉しむこと
追われると余裕がなくなり、役立つことができなくなります。自分自身が愉しむこと。旅行・食べ物・映画・カヤックなど娘と一緒にたくさん遊んでいます。

あたりまえのことを本気で実践することは実は難しいことですが、これからも継続してたくさんの人の役に立つ存在でありたいです。

-若者へのメッセージ-

勇気をもってほしいです。難しい時代でネガティブな情報が多く飛び交うので、なかなか勇気をもてず自暴自棄になっている人も多いかもしれません。しかし人間のやることは変わりません。ただただ成長するだけです。

赤ちゃんって、歩くために何度も転ぶんです。それも10回とか20回とかじゃないんです。何百回も転ぶんです。でも立つ。歩きたいから歩くために挑戦する。できるようになるまで何度でも立ち上がる。1日2日では成し遂げられなくても何度も何日も何ヶ月も挑戦する。「じゃあ、次はこうしてみよう」とあれこれ方法を変えて挑むんです。
その間、親は何も教えることができません。赤ちゃんが自分でトライアンドエラーを繰り返して、それで歩けるようになるんです。わたしたち全員そうやって歩けるようになってるんですよ。これってすごいことだと思うんです。

勇気は無謀とは違います。なし得たい何かがあるなら勇気をもって毎日1歩でも進む。挑戦する。転んでもありのままの事実を受け入れてもう一度挑戦する。
私はこれを勇気と呼びます。心が折れそうになっても今日できるようにならなくても。事実を受け入れ、前に進み続けてください。

辛いときは下を向いてうつむくかもしれません。足元を見たら思い出しましょう。
「たくさん失敗して歩けるようになった事実」はきっと「じゃあ、次はこうしてみよう」という気持ちにさせてくれます。