INTERVIEW
INAMINE MITSUTAKA

稲嶺充毅

ホワイトポイント株式会社 代表取締役 https://www.whitepoint.co.jp/

略歴

岡山大学経済学部卒業。新卒で世界最大の外資系ITサービス会社に入社後、世界有数のBIOSメーカを経て、米国でFBIも顧客に持つセキュリティ会社の副社長を務める。その後米国でセキュリティソフトウェアの会社を起業し、10年前にホワイトポイント株式会社を設立し、代表取締役を兼務。これまでに、自社IPを3社に売却、インドのエンジニアリング会社を買収など行う。現在、外資系、インド、日本など複数の企業の役員、顧問も兼務するなど、グローバルに活躍中。

-現在の仕事についた経緯-

高校時代から、漠然とではあるものの、将来は会社の社長になりたいという強い志を持っていました。その理由ははっきりしていませんでしたが、経営者の持つ影響力と責任、そしてもちろんカッコよさに憧れを感じていたのでしょう。しかし、その当時は周囲に具体的な進路についてアドバイスしてくれる人がいなく、ビジネス書や成功者の伝記で何とかヒントを得ようとしていたのを覚えています。

社会人としてエンジニアの道を選んだ後も、この志は変わらず、むしろ強くなっていました。コーディングのスキルを磨く一方で、何をするにも経営者の視点で事象を捉えるように心がけていました。上司や同僚、部下がどう感じているのか、会社としてこのプロジェクトがどういう意味を持つのか、といったことを常に考える癖がついていました。

初めて転職をした際には、意図的に少人数でありながら成長の余地が感じられる企業を選びました。この選択は、多様な経験ができると考えたからです。営業からマーケティング、人事、財務、法務といった多岐にわたる業務に責任者として実際に関わり、それぞれの役割と相互作用を肌で感じました。この経験が後の経営に大いに役立っています。

海外ビジネスの魅力に気づいたのは、当時出会ったいくつかのメンターからの影響でした。海外での起業がより大きな市場とインパクトを生むチャンスがあると教えてもらい、どうせならばと、米国でのビジネス展開を決断しました。この選択によって、グローバルな視野を持ち、多文化的なビジネス環境での経営スキルを磨いています。

-若者へのメッセージ-

これから起業を考えている皆様へのメッセージとしては、「行動がすべて」です。未来を予測することはできません。慎重に進めようが、短期的に行動を起こそうが、多かれ少なかれ失敗は避けられないでしょう。であれば、早めに行動を起こし、その失敗から何かを学び、早めに先に進むことが近道です。行動(失敗)と改善を繰り返すことで、着実に前進していくことができると思います。
実際、私自身起業してから多くの失敗と学びがありました。それらが無駄ではなく、現在の成功に繋がっています。振り返ると、後悔している失敗の大部分は、行動を起こさなかった結果であることが多いと感じます。ですから、悩んでいる時間があれば、その時間で何か新しいことにチャレンジをしてみてください。失敗から学び、成功への道を切り開くための貴重なステップとなるでしょう。