INTERVIEW
INAGAKI DAISUKE

稲垣大輔

株式会社Redge 代表取締役 https://redge.co.jp

略歴

臨床工学技士免許取得後、民間病院、大学病院にて臨床工学技士業務に従事しながら開発途上国への医療支援を実施。現地の医療現場における課題を解決するために、神奈川県立保健福祉大学ヘルスイノベーション研究科に社会人学生として入学し、MPH取得。大学院時代の「日本および開発途上国の医療環境に関する研究」でJSTギャップファンドに採択され、開発途上国向け医療機器管理教育システムを研究開発。本テーマで、ジャパンヘルスケアコンテスト2022アイデア部門グランプリをはじめ、さまざまな賞を受賞し、2022年5月に株式会社Redgeを大学発ベンチャーとして創業。現在は、すべての人に医療の安全と質が保証された世界を実現するために行動している。

-現在の仕事についた経緯-

子供の頃、開発途上国や戦時下への医療支援のTV番組で日本と現地との格差を目の当たりにし、漠然と現地のために何かをしたいと感じるようになりました。また、祖母がパーキンソン病であったことから、子供の時から医療に近しい環境にあったことも影響しています。
臨床工学技士の養成課程がある大学に進学し、在学中に「僕たちは世界を変えることができない」という映画に刺激を受け、大学在学中にベトナムでのワークショップに参加し、初めて現地の病院を見学しました。
その時の医療実態が日本とはかけ離れており、これまでにない衝撃を受け、臨床工学技士免許取得後はボランティアで医療支援を実施してきました。その経験を踏まえ、日本の臨床工学技士の知見やノウハウを活用して現地の医療を解決するために株式会社Redgeを創業しました。

-仕事へのこだわり-

任せられた業務は全力で取り組むとともに、さまざまな場所に顔を出して、ネットワークを構築することを重要視してきました。また、少しでも興味があることは業務時間外であっても調べ、行動することを心掛けてきました。
これまで仕事がつらいと感じたことが正直あまりなく、興味のある分野の延長線上が仕事になっていることや、人に恵まれてきたことが背景にはあると思います。そして現在、会社を創業し0→1の仕事をする中で、これまでの学びや人との関わりがどれほど価値があるものかを実感しています。
私自身、自分が興味があることにはどんどん飛び込んで取り組んできました。しかし今では、他者がいるからこそ自分があり、周りの人たちをいかにして幸せにしていくことができるかが重要だと考えています。仕事とはただのタスクではなく人生のそのもので、仕事の取り組み方や他社との関係性がキーであるということを常に考えながら、仕事に取り組んでいます。

-若者へのメッセージ-

これまで少しでもやってみたいということは何事にも取り組んできました。
“やってみる”というと少しハードルが高いような気がするかもしれないですが、どんな些細な一歩であったとしても踏み出すことが重要だと思っています。この小さな一歩を踏み出すことで、考えているだけではわからないことが多くあることを私自身学んできました。
また、自分が興味を持って何かに取り組むということは自分自身の責任にも繋がります。自分の人生の舵をとるのはあなた自身です。ぜひ、一度きりの人生を後悔なく、Thinker to Doerの気持ちで取り組んでみてください。