INTERVIEW
IFUKU KATSUMI

伊福克美

Take Flight Labo. / 株式会社PEONY 代表取締役 https://www.peony.media/

略歴

兵庫県立伊川谷高校、神戸ファッション専門学校卒業。JAVA GROUP 株式会社BEBEに入社。17年間チーフデザイナーを経験。2002年、独立。デザイン会社である株式会社PEONYを創業。2007年、メンタルヘルス会社の株式会社クーデール創業。2023年、キャリアコンサルタント取得。メンタルヘルスのセミナーや面談を開催、世界中で活躍中。

-現在の仕事についた経緯-

アパレルでチーフデザイナーを務めていました。1980年代・90年代は、会社組織の中に社員のケアやメンテナスンスの考え方はまだ根付いておらず、いち上司として多くの部下の健康管理に取り組む必要がありました。
中でも私が一番大切にしていたのは、部下がいきいきと働ける心のケアと彼らの働くモチベーションを高めることです。そのために、マーケティングを学ぶのと同じくらい、自己啓発や部下の健康管理を学び実践していました。
その後、独立しデザイン会社を創業。日々忙しくしている中で、2005年に神経難病(多発性硬化症)を発症しました。西洋医学では治る見込みが無く、そのため、色々な代替え療法を模索し、自ら学び始め、メンタルヘルスに興味を持ちました。今は、心身ともに健康に過ごしています。
その経験から、多くの働く人々を助けることができるのではないかと考え、メンタルヘルスの会社を起業いたしました。現在は、社会的に需要が大きくなり、弊社のサービスを多くの企業に提供しています。

-仕事へのこだわり-

ファッションデザイナーとして仕事をする中で、世の中の流れ、人の心の動きに興味を持ち、世界中のマーケティングを学びました。市場の流れを読むことで、消費者にぴったりの商品を提案することができます。
今の社会現象として、メンタルヘルスケアを必要としている会社がたくさんあることを強く感じています。社会背景としては、日本人が強かったソサエティ3.0をベースにした雇用方法にしがみついている企業が多いことも1つの要素であると考えます。しかし、この変革の時代は、ソサエティ5.0の時代を生き抜く企業力をつけるチャンスでもあります。シンギュラリティ到来に備えるためにも、人の意識を成長させることは、今必要です。
それには、サスティナブルな働き方が必要と考えます。私たち自身の肉体や心は、取り替えが効きません。働く人々の心身が共に健康であること、そして、心が成長していくことが大切です。
毎日楽しく幸せを感じながら生きていく、それでこそ 「持続する(sustain)」と「できる(able)」 サスティナブルな働き方と考えます。
企業理念を『どんなに進化が進んでも人を助けるのは人である』とし、企業が新しい時代を生き抜く力をつけるよう、サポートしています。
そのために、たくさんのメンタルプロフェッショナルを育成し、セミナーや面談を提供・提案すること。そして、色々なアーティストさんとコラボレーションして、企業に楽しく効率的な福利厚生事業を提供・提案すること。この2本を柱にすることで、時代を先取りした多角的なメンタルヘルスケアを作りました。

-若者へのメッセージ-

人生100年時代の到来ということは、100年もの間、身体と心を健康に維持する必要があります。その間にも時代は流れゆき、世論・価値観も変化します。
人が幸せに生き抜くためには、自分を持ち、自己価値向上やアイデンティティーの確立が大切と考えます。あなたは、『自分が何者か』知っていますか?『やりたいこと』がありますか?
視野を広げれば、夢や目標を見つけやすくなります。そして、実現するための日々の自己管理も、視野を広げれば見つかるのです。
またコロナ禍で、みんなマスクをして、オンラインでの授業などが増え、人とのつながりが少なくなりました。人とのつながりや、円滑なコミュニケーションを学ぶ機会が大幅に少なくなっています。そんな状況の中でも社会に出て、仕事をする時、コミュニケーション能力はとても重要なものです。
視野を広げ、多様性を受け入れ、多角的に自分を見て、自分のアイデンティティーをしっかり持つことで、円滑なコミュニケーション力を持ち、幸せな人生を作り上げて欲しいものです。