INTERVIEW
HONGE MIZUHO

本下瑞穂

株式会社コトバノミカタ 代表取締役 https://kotobanomikata.jp/

略歴

京都造形芸術大学情報デザイン学科卒業。大阪のデザイン会社でグラフィックデザイナーとしてキャリアを積む。結婚、出産を機にフリーランスのデザイナーとして独立。デザインの力を教育に活かしたいと考え、2017年にコトバノミカタを法人化。「デザインで考える力、伝える力を育む」をミッションに掲げ、文具デザイン開発と教育事業を行っている。

-現在の仕事についた経緯-

私達は「デザインで考える力、伝える力を育む」をミッションに掲げ、文具デザイン開発と教育事業を行っています。その事業を起こすキッカケは、夏休みになると聞いていた「うちの子が、読書感想文を書かない!」というママ友達のお悩みでした。
デザインの力で、子ども達の伝えたいことを整理できるのではないかと考え、デザイン原稿用紙を開発しました。「見て」情報を整理する図形を使ったメモ用紙と、マンガ解説・清書用原稿用紙がセットになった教材です。この「読書感想文が、よく書ける原稿用紙。」「小論文が、よく書ける原稿用紙。」は、大手通販サイト及び書店にて、現在もロングセラー中です。

-仕事へのこだわり-

芸術系の大学で情報デザインを専攻した私にとって、もっとも信じる生きる力がデザインの力です。
整理されたもの、心地よいもの、美しいもの、つまりデザインとして優れたものが、より多くの人に受け入れられるものであると考えています。
私達は現在、教材・文具の企画開発・販売や、各種講師などの教育事業、各種デザインツールの企画制作・広報コンサルタントなどのデザイン事業、そして企業研修やスタートアップ支援などのコンサルタント事業を行っております。
作文の書き方を学びたい小学生から、海外進出を考える企業まで、色々な方にサービスを提供させていただいておりますが、その様々なケースに対応するための考え方がデザイン思考です。
相手の情報を整理してゴールを明らかにし、そこに近づくための方法を考え、その上で「楽しんでいただく」という思いが、私のデザインに対する解釈であり、こだわりです。
教育、広報支援、営業支援、あらゆる仕事は、最終的にはユーザーに自立していただくことが大切です。その過渡期の伴走者として、クライアントにとって心地よく寄り添える存在がどういったものであるべきかを常に考えています。

-若者へのメッセージ-

「腹を割る」という言葉があります。本心を打ち明ける、包み隠さず全てをさらけ出すことです。
「話す」という行為によくかけて使われる慣用句です。実際にお腹が割れてしまうと、それはもう痛くて大変なことになりますが、それくらいのインパクトのある対話の場面がこの言葉によって想像できます。
実際に本心を誰かに打ち明けることは、心的な痛みを伴います。ですが自分の人生を振り返ってみて、そういった場面が確かに人生の節目には存在してきたように思います。本心を常に晒して生きるということはなかなか難しいですが、ここぞという時には「腹を割る」という覚悟で対話に挑むことも必要だと考えます。