INTERVIEW
HARIU RYOTA

針生亮汰

Lighthouse株式会社 代表取締役 https://www.lt-house.com/

略歴

パタゴニア社の経営哲学に憧れ、大学時代はパタゴニアでのアルバイトや建築設計工務店の環境事業部長として事業の立ち上げや運営を行う。新卒で通信キャリアに入社し、商品企画及びマーケティング業務に携わる。その後シンクタンク系コンサルティング会社で通信業・サービス業・中央官庁等の組織/業務改革やDX推進を支援。2022年11月にLighthouse株式会社を設立し、AIプロダクト「FUNNEL」の開発と導入支援を推進中。

-現在の仕事についた経緯-

学生の頃から「人の価値観を変える会社を作りたい」と思っていました。モデルになっているのが「パタゴニア」というアウトドア衣料品メーカーの会社です。
高校の頃にパタゴニア社を知り、担任の先生が創業者の執筆した書籍や新聞記事の切り抜き等を担任以降も持ってきてくれたことをきっかけに興味が深まっていきました。
大学入学直後、ちょうど地元仙台にパタゴニアの旗艦店ができ、オープンスタッフとしてアルバイトしていたのですが、会社の価値観やミッション、ビジョン等の方針が、商品・店舗運営・スタッフの人間性等全てにおいて繋がっていることに気付きました。顧客はこうした商品に付加価値を感じ、賛同して購入するのを見て、「こんな会社を作りたい!」と思ったのが始まりでした。そこから事業や組織の立ち上げを業務として行い、経験を積んでいく中で現在の仲間と出会い、創業に至りました。

-仕事へのこだわり-

以下2つのことを意識しながら仕事をしています。

1つ目が「求められたこと」をせず「ためになること」をすることです。
私たちはクライアント企業を良い方向に変革するための事業を運営していますが、お客様からご要望頂くことに対して「本当にお客様自身のためになっているのか?」と常に疑問に思うようにしています。お客様のやろうとしていることがお客様にとって最適な選択肢ではないかもしれないからです。
こうしたプロセスを踏んだ結果、お客様のご要望に反した別の対応策やそもそも対策しない方がよいと提案することがあります。こちらは経済的に損することもありますが、お客様のためになっていないと支援している意味がなくなってしまいますし、長期的に良い関係を構築するためには必要なことだと思っています。

2つ目は、軸は変えずに柔軟に動くということです。
座右の銘である「外柔内剛」と「パタゴニア社」に共通していますが、目指す世界は変えずにその到達手段は素早く柔軟に切り替えていくことを意識しています。
お客様の変革を支援するというのは客観的な視点も必要ですが、お客様の目線に立つことも必要なので、私たち自体がお客様に合わせてフィットしにいく場面も多々あります。これまでのやり方や知識をアップデートする必要があり、都度労力が必要になりますが、こうした場面はむしろ楽しく感じます。本当にやるべきことは楽しみながら柔軟に動き、やるべきではないことは、やりません。これを意識しながら仕事をしています。

-若者へのメッセージ-

「動いてみないとわからない」ということをお伝えしたいです。
冒頭でお伝えした通り、私は学生の頃から会社を興したいという想いがありましたが、実際に行動に移すまでに10年以上かかっています。起業して生活がままならなくなるリスクを考えると行動できなかったからです。
しかし仲間と出会い、会社設立前に1年程度の構想期間を作ったことで覚悟が決まりました。具体的に動いてみると自分の頭だけで考えていた頃よりも遥かに多くの情報を得られて、元々考えていたイメージの解像度が高くなります。私の場合、やらない場合のリスク+やりたいという想いが、やった場合のリスクを上回ったから起業したという形でした。

つまり何かやりたいことがあって動けていないのであれば、小さくても動き始めるのがおすすめです。やりたいことがあるのにそれを我慢するのは精神衛生的にも良くないです。
事業は始まっていますが、私自身、イメージの解像度はまだまだ低い状態です。今後も仲間と動きながら解像度を高めていきたいと思っています。
何かやりたいことを我慢している人は、もっとわがままになっていいと思います。少しでもこれを見ている方の背中を押せたらうれしいです。