INTERVIEW
HARAZONO FUMIKAZU

原園文一

マイクロモジュールテクノロジー株式会社 代表取締役 http://www.micro-module.co.jp/

略歴

1969年東京都出身。1989年、都立工業高等専門学校卒業後、松下通信工業、松下電器産業、パナソニック半導体デバイスソリューションズ(いずれも現パナソニック)、パナソニック半導体デバイスソリューションズを経て2008年マイクロモジュールテクノロジー創業。小型半導体モジュールの開発・製造・販売を手掛ける。

現在の仕事についた経緯

技術者を目指すようになったのは中学生からです。
妹のエレクトーンが故障した時に修理工がやって来て、慣れた様子で手際よく修理をする姿に憧れました。工業系の高専を出て大手電機メーカーに就職すると、セキュリティーカメラや車載カメラのような小型カメラの開発にかかわりました。
国内外で工場や生産の立ち上げにかかわり、家に帰ることもままならない日々を過ごしましたが、今思えば開発から営業、部品調達、品質管理、クレーム対応まで製造業に必要なことを幅広く経験できた貴重な機会でした。
定年までこの会社で働くつもりでしたが、管理職になると次第に組織としての意思決定の遅さにもどかしさを感じるようになりました。
携帯電話やネットの普及で世界的にビジネスのスピードが加速する中、このままでは日本は取り残されてしまいます。39歳の時に早期退職制度を使って、自分の決断ひとつで動ける起業の道を選びました。

仕事へのこだわり

大きく2つ挙げますが、1つ目は、小型化へのこだわりです。
どのような画期的な製品も出始めのころはサイズが大きいものです。パソコンもカメラも携帯電話もそうでした。それを小型化していくことで暮らしはより便利で快適になり、省エネにもつながります。小型化はどの製品も通る道です。私は技術者として「小さくする」ということにこだわり続けてきました。
2つ目に、社員同士のコミュニケーションや自己表現の場にも、こだわっております。
小型化することは機能を凝縮するのですから、その分製品づくりも難しくなります。量産する時に安定した品質を保てるよう、メーカーを苦しめない製品設計を心掛けなければなりません。自分の次の工程で作業をする人や、その先にいるエンドユーザーのことを常に考えながら仕事をするように社員たちにはいつも話しています。
これはどんな仕事にも言えることです。社内ではミーティング時に社員が自己表現する機会を設けています。コミュニケーションを活性化することで仕事上のミスや欠点を補い合い、助け合いながらより良いものづくりを目指す企業風土を作っていきたいと考えています。

若者へのメッセージ

仕事をするうえで、うまくいかないことがよくあると思います。
ただ、諦めずに長く続けていると、新しい道を見つけることができるようになります。
辛抱することもあると思いますが、継続することでどんどん道が開けていきます。
一緒に頑張りましょう!