INTERVIEW
HARADA SO

原田宗

株式会社NEXTAGE 代表取締役 https://kk-nextage.com/

略歴

慶応義塾大学を卒業後、楽天株式会社に新卒入社。楽天市場事業部でECコンサルタントとして活躍後、2013年、EC事業をメインとする株式会社NEXTAGEを設立。2014~2016年 経産省「よろず支援拠点プロジェクト」に当時全国最年少で選任。2022年、YAKINIKUMAFIA NAGOYA NISHIKIなど飲食事業をメインとするFoodHolic株式会社を設立。現在は、EC事業では越境EC、飲食事業ではインバウンドに注力しており、グローバルな展開を目指している。

-現在の仕事についた経緯-

特にやりたいこともなかった学生時代、それならと、様々な事業を展開していた楽天株式会社に就職しました。ここでは社会人としてだけでなく、ネットビジネスの基礎を学んだように思います。
3年が経つ頃、東日本大震災が発生し、ちょうど自身の成長に悩んでいたのもあり、思い切って当時の勤務地であった名古屋で独立しました。現在に至るまで、前職時代に培ったネットショップ事業を展開しています。
そして、これまたちょうど次の事業展開に悩んでいた時に、コロナが発生。コロナ禍で飲食とECが結びつき、アウターコロナではインバウンドの復活も見込めると考え、たまたま募集していたホリエモンこと堀江貴文プロデュースの高級焼肉店WAGYUMAFIAのフランチャイズ店YAKINIKUMAFIAに加盟する機会を得て、現在に至ります。

-仕事へのこだわり-

ずっと一貫しているのは、ありきたりですが「成長」というキーワードです。
例えば、プロ野球選手を考えてみればわかりますが、大活躍していれば、メジャーリーグをはじめ世界中のチームから破格の条件でオファーをもらえる選手がいます。その一方で、トライアウトを受けたり、無給に近い条件でも、オファーがない選手もいます。
同様に、自分がビジネス市場において価値のある人間であれば、どのフィールドやチームで働くのか、選択肢をもつことができます。価値観は年齢や状況で変わるものです。自分がやりたい時に、やりたいビジネスを、やりたいメンバーとできるのが、自分にとって幸せな人生であり、そのために常に成長して市場価値のある人間であれるようになりたいと考えたのです。もちろん、それは今も変わりません。
スポーツ界で、若い時に“十年に一人”といわれたような選手でも、常に成長をしていなければ、数年後にはすぐにドロップアウトして消えていってしまいます。それはどの業界でも同じでしょう。私も、コロナになった時、このままEC事業に注力しタテに拡げていくよりも、新たに飲食事業に進出し、ヨコにも拡げていった方がより大きな成長につながるのではないかと考えました。
まだまだ道半ばではありますが、当店YAKINIKUMAFIA NAGOYA NISHIKIがオープンしてからの時間や出会った方々は、それまでの10年間ではなかなか考えられなかった経験と人脈であり、貴重な財産です。これからは、上述した通り、越境EC・インバウンドと、両事業を通じてグローバルにフィールドを拡げていくことで更なる成長を目指しています。

-若者へのメッセージ-

私もそうでしたが、若い頃に明確にやりたいことが決まっていたり、夢をもっていたりする人は稀なのではないでしょうか。たいていの場合は、それがなかなか見つけない、あるいは、諦めてしまっていることの方が多いように思います。厳しいようですが、それが現実でしょう。私は、諦めなければなんでも叶う、なんて言うつもりはありません。ですが、理想の自分や人生を手に入れるためには、がむしゃらに足掻かなければまず近づくことさえもできないでしょう。
一方、以前と比べて、今はやりたいことで食べていきやすい時代になったともよく言われます。それは、スマホやSNSの発達で能動的に動ける人にとっては、自己実現がしやすくなったためです。つまり、自分が寝食を忘れてのめりこめるようなものが見つかれば、それが他人にとって大変そうなことでも、本人はさほど辛い努力だと思わずにどんどんレベルアップしていくのです。「好き」は「努力」に勝ることもあるのです。
ということは、自分が真に好きになれるものを追求していくことが、実はけっこう重要なことだったりするのかもしれません。価値観は人それぞれ。それが尊重される時代です。一度しかない人生、君たちはどう生きるか。