INTERVIEW
ARIMATSU TORU

有松徹

社会福祉法人ヒトトナリ 理事長 https://harachuou-hoikuen.com/

略歴

福岡教育大学小学校課程卒業。福岡市教職員として市内4つの学校で勤務後、社会福祉法人誠和会に入職。まごころ保育園で分園長を務めた後、社会福祉法人大井会(現ヒトトナリ)へ転職し、大井保育園で副園長、園長を務める。同法人原中央保育園の設立に携わり、2018年より同施設にて園長を務める。2023年に修士号取得。同年社会福祉法人ヒトトナリ理事長に就任。現在、福岡市保育協会広報調査部長を務める傍ら、9つの法人の理事及び評議員を務める。

-現在の仕事についた経緯-

小学校教諭としてキャリアを積む一方で、他者との協働の必要性やリーダー・管理職としての組織貢献のあり方に関心をもちました。しかし教育公務員組織の仕組みの特性として、今後それらを学び、機会を得て、思う存分体現するのは難しいのではないかと感じるようになりました。
そこで、その時に父が理事長であった社会福祉法人誠和会への入職を考えるようになりました。その後、実際に誠和会に入職してからは、当時の理事長(父)が新たに立ち上げた社会福祉法人大井会へ転職し、副園長に就任しました。
この時期から組織の理念や保育の質、職場の同僚性について本気で考えるようになり、理念構築と新たな事業所の設立に携わり、現 原中央保育園の園長に就任しました。それまで理事長を務めていた父と2023年6月に理事長を交代し、今に至ります。

-仕事へのこだわり-

他者から「やらなくていい」と言われて喜んでやめられるようなことを仕事にはしたくないと常々思っています。「やらなくていいよ」と言われても「好きだから、楽しいからやらせてくれ」と言うぐらいの気持ちで向き合っています。
「仕事人間?」上等です。自分がとことん楽しめることを仕事にしていると自負していますし、どんな仕事に就いてもとことん楽しむような視点を持ちたいと思っています。そういった意味では、今までの道のりは教育・保育系でしたが、それ以外の仕事に就いた自分をたまに想像することがあります。
また、当時から「人」への関心は非常に強く、教育系を志願したのもその影響かもしれません。ですから、教育・保育といっても相手が未成年であるだけで、その関わり方は変えるべきでないと思っています。
また、職場内でのふさわしくない対人関係を経験したことも、人への関心の一助となっていると思います。なぜ人はそのような心理になるのかを考え、人を責めずに仕組みや文化で行動を変えられることを楽しもうと思えるようになってきました。
総じて「人との関係が楽しめるから仕事が楽しい」と日々感じています。

-若者へのメッセージ-

私は若い時分に「今の若者は○○ができない」「今の若者は○○を知らない」という言葉にいつも引っ掛かり、噛みついていました。もし今当時の私と同じように感じている方がいらっしゃったら、「焦らなくて大丈夫。」と私は言葉をかけたいです。
確かに時代による社会の風潮や文化が要因となる人々の傾向はあると思います。しかし、それは裏を返すと、先人たちが得意とすることがあれば今の時代の若者だからこそ得意なことがあるということでもあるのです。
そして、傾向はあくまでも「傾向」で、時代が変わっても求められる素敵な人材になれる人たちはたくさんいますし、皆さんもご自身の努力次第で、その「素敵な人材」にきっとなれると思います。一緒に今の、そして未来の将来を支える存在になりましょう。