INTERVIEW
AKAIKE TAKUYA

赤池拓哉

合同会社アカラ 代表社員 https://akara-service.com/

略歴

大学卒業後、新卒で静岡県公立高校教諭として9年間勤務し独立、現在に至る。

-現在の仕事についた経緯-

高校の地理教師として勤務する中で「こんな教材があったらもっと便利なのに」「こんな教材があれば生徒の力がもっと伸びるのに」という思いがありました。
出版社さんに作成依頼をしたこともありますが、望んだ答えは得られませんでした。
不満を言い続けるのは嫌でしたので、それなら自分でやるしかないと思い、教材を自作して自分の授業やテストで使いました。
その結果、さらに労働時間が増えて自分の首を絞めることになりましたが、自分が納得したものを生徒に提供できているという、なんとも言えない心地よさと満足感がありました。
私と同じ思いを抱く先生が日本のどこかに必ずいると信じ、商品として提供することにしました。

-仕事へのこだわり-

これは教員時代からではなく、ここ1年くらいで気がついた視点で、とても意識している点です。

教員はどうしても、一対多数で生徒と接する機会が多くなります。
授業、部活動、学年集会、学級通信を書くとき、常に一対多数です。
ですので、知らずのうちに「演説モード」になってしまいがちです。

商品を販売するうえでコピーライティングを学び、そこに「“皆さん”という言葉を使ってはいけない」という教えがありました。
“皆さん”という言葉が出てきた時点で、演説モードになっています。
そうではなくて、友人と喫茶店に行ったときのように、目の前にいる“たった一人”に向けて話す、書く。
初めて聞いた時には、「教員時代に知っておけば、もう少し違ったかな…」と思いました。
恥ずかしい話ですが、授業や部活動の時に「俺は誰に対して言っているんだ?」と思ったことが何度かあります。
“集団”や“空間”に対して話していたのだと思います。これでは相手の心に刺さりません。

同様に商品を作る時も、ペルソナを強く意識しています。
当初は「できるだけ多くの先生に」という思いが先行していましたが、それではコンセプトがぼやけてしまいますし、教員時代と同じ過ちを繰り返してしまいます。
“弊社の商品を使ってくれる具体的な一人の先生”を設定し、その先生がパソコンの前に座り、弊社の商品を使って喜んでくれている姿を想像しています。

-若者へのメッセージ-

とある企業の経営者の方が仰っていたことです。
「キミは批判する人間とされる人間、どちらになりたいか。」

この発言の真意はこうです。
例えばプロ野球選手。結果が全ての世界ですので、成績が悪ければ批判されて然るべきかもしれません。
打てなかった、エラーした、大量失点した…ものすごく多くのヤジが飛んできます。メディアにもボロクソに書かれます。
批判する側、メディアの記者やビール片手に見ているファンなどは、プロ野球選手を批判できるくらいですから、かつて自身も野球をやったことがある人が多いでしょう。
プロ野球選手になりたかったけど夢破れ、テレビ越しに「なんだよ〜打てねぇのかよ〜」と言っている人。
一方、そのテレビの向こうで、何万人の観衆を前にしてプレーをしている選手。

どちらが、自己実現できているか?
どちらが、自分が生きたい人生を生きることができているか?
どちらが、幸せな人生を送っているか?

映画なども同じですね。
酷評される映画もありますが、では批判する人とその映画を撮った映画監督とでは、どちらが充実した日々を送っているか?

若い方は、今ならどちら側の人間になるか選ぶことができますね。