新卒で上京、某大手家電量販店に入社。その後「家を購入した人の新生活のスタートを見たい!」という思いから某大手引越会社に入社。引越見積もり営業を経験。その際に出会った住宅購入者の“購入直後の後悔”の話を聞いて、住宅業界に疑問を持つ。そんな想いから帰郷後、大手不動産会社に入社。宅地建物取引士を取得し、不動産売買営業、営業教育、マネージングを経験。2023年独立。現在は地域密着の不動産会社として活躍中。
略歴
-現在の仕事についた経緯-
22歳の頃、引越会社に入社しました。入社前は、「キレイなお家をハウスメーカーや不動産会社からの引渡しを受けて、お家を購入したばかりのお客様が、これから始まる新しい暮らし・生活に最高にワクワクしている姿が見れるんだろうなぁ」と思っていました。
ところがそんな期待とは裏腹に…。多くのお客様のご自宅に訪問して引越の見積提案のお話しをしていると、新築のお家やハウスメーカー担当、不動産会社への不満の声が多く聞かれました。多くのお客様が共通して仰っていたことは「もっと調べて計画的に家の購入をすればよかった」ということです。
そこからお話を掘り下げていくと、お家を購入するほとんどの方々は【衝動買い】であることが分かりました。例えばオープンハウスに来場して「わぁ!キレイ!素敵!」と一時的に盛り上がった感情と営業マンのトークに乗せられ、とりあえずという気持ちで住宅ローン審査を申し込んだら承認、そのまま勢いで買ってしまうということがあります。
一生に一度であろう買い物をその場の感情と勢いで買ってしまう。それは後悔するに決まっています。住宅に関わる業者が多々ある中で、どの業者が関わるタイミングで計画をすれば間違いなく進められるのか?と考えたときに、不動産会社であることに気づきました。
お客様が一番最初に相談するところは不動産会社です。このタイミングでお客様に後悔しないお家の買い方をお話できれば、「購入した後に後悔するお客様は減るだろう」と考えて、地元である福島県に帰郷したタイミングで地元大手の不動産会社に入社しました。
-仕事へのこだわり-
・根拠のない自信
周りには就職するために上京したということになっていますが、真意は「音楽バンドで一旗上げる」ことでした。家族からの反対がありましたが、その当時の私は【根拠のない自信】の塊でした。現在でも思いますが根拠のない自信ほど強いものはないと思います。物事の本質が解らないからこそ溢れる真直ぐな自信。
年を重ね社会経験を積んでいくと、何か新しいことを始めるときは「調べて・計画して・実行」するようになっていきます。もちろんそれが正しく、成果にも繋がるかもしれませんが、いつまでもスタートできなかったり、そもそも挑戦することを断念したりしてしまうリスクがあります。
その一方で、根拠のない自信はリスクを恐れずに挑戦することができます。即行動できるマインドになります。何かを始めようとするとき「とりあえずできることからやってみる」「考えるよりまず行動」これが私が数多くのことに挑戦できたマインドの根源です。当時は本気で実現できると思っていました。Mステに出演できると。まさに一心不乱でライブ等の音楽活動の毎日でした。
しかし当時、上京前に音楽業界のことを徹底的に調べていたらそもそも「バンド活動を始める」ことを断念していたような気がします。バンドでデビューして売れる確率は0.0001%。当時の私の想像とはかけ離れて厳しい業界でした…。結果、音楽事務所には所属したものの鳴かず飛ばずでバンドは解散ということになりました。
しかし挑戦したことで様々な分野の方々との出会いがあり、PR方法、コミュニケーションスキルなど様々なことを学ぶことができましたので、全く後悔はありません。当時の学んだことが体に染みつき、現在に活かされています。
・会社員時代
不動産会社に入社してからは、営業スキルやヒューマンスキルを多く学んできました。不動産業界は契約の数が営業スキルに比例すると言われる業界です。「先輩の背中を見て覚える」古い体質の会社が多いことも広く知れ渡っています。私が入社した会社は大手フランチャイズに加盟していたことで、小規模の不動産会社では考えられないスピードで営業スキルを習得することができ、すぐに成果を作ることができました。業界未経験から3年で年に一度のフランチャイズ全国大会で第3位となりました。
その後は店長、部長と数字の管理やスタッフの教育といったマネジメントを経験しました。多くの中小企業は管理者教育に費用がかけられない、手が回っていない状況で、会社と役職者が意思統一されていないことが多いです。しかし私の入社した会社ではヒューマンスキル教育やリーダー研修が充実していたことで、マネージャー、教育者として、僭越ですがスタッフや会社に貢献させて頂きました。こんなにも学べる企業に入社でき、私は恵まれていました。
・ベストな選択
不動産会社に15年従事し、現在の会社を設立しました。大きな組織ではできない事を実現したいと思いました。それは、お客様にとことん寄り添うということです。
寄り添うことで、お客様の所有している不動産をどのように活用したらお客様にとってベストなのか?住まいを探している方で、本当に新築を購入することがベストなのか?等、不動産会社ではなくお客様にとってベストな選択を選んで頂けます。これが設立の動機です。
-若者へのメッセージ-
会社員だった頃に、一貫していたことは「会社のトップの考え方、方向性を理解すること」です。理解しないイコール「会社と自分のピントがズレている」ということです。ピントがズレていては物事をハッキリ見る事ができず正しい行動ができません。会社の考え方を理解することが正しい行動へ繋がると考えていました。
差し出がましいことを言うようですが、いくら考えても会社の考えが理解できなかった時にはその会社は辞めても良いのではないでしょうか?合う合わないの問題ではなくて、その時の自分が未熟もしくは会社の考え方や方向性に魅力がないということです。その時の自分が理解できる会社、魅力を感じる会社に入社すればいいと思います。
人間関係だったり何かがうまくいかなくて、会社を辞める。これは考え直した方がいいです。その事柄を解決することが大切で一番成長できるチャンスなのです。辞めることは逃げることと同じで、何も成長しません。高確率で次の会社も同じ問題で辞めることになり、逃げ癖がついてしまいます。我慢ではなくて、誰かに頼ってもいいので解決することをオススメします。
ステップアップの転職は賛成です。多くの企業を経験することは多くの世間を知ることになります。一つの会社に長くいることもいいですが、世間を広く観たい方は、ステップアップ転職がスピーディーに自分を成長させる一つの選択肢だと思います。
「根拠のない自信」でいいのです。自信を持つことが大切です。上司に「なんでそんなに自信があるの?」と詰められたら言っていいのです。「根拠はありませんが自信はあります」と。
行動することで失敗、成功を繰り返します。先ずは行動することです。期待しております!