INTERVIEW
IYO RIE

伊豫利恵

So-planning co.,ltd 代表取締役 https://www.so-planning.com/

略歴

千葉県銚子市出身、明治学院大学法学部中途退学、東京造形大学造形学部デザイン学科卒業、同学部研究過程に在学中に、So-planning co.,ltdの立ち上げに参加。2002年、「食」に特化し「デザイン」「シズル撮影」「メニュー開発」を掛け合わせ、食専門の企画制作会社として大手メーカーの商品カタログやwebコンテンツを担当。2005年、代表に就任。2020年より出身地の千葉県銚子市でも営業を開始、ブランディングに特化。地域文化の醸成と活性化の一役を担えるよう、中小企業の社長に伴走し、事業計画や新商品開発を共創している。著書に『マグカップレシピ』(学研プラス)など。

-現在の仕事についた経緯-

マガジンハウスの『BRUTUS』の編集部でカメラマンのアシスタントをしていた際、カメラマンの方に誘っていただき、会社を立ち上げることになりました。クライアントゼロからの営業開拓でしたので、自身の関心が高かった食の分野に特化することに決めました。

現在、食品業界のwebサイトは、レシピサイトにより商品アレンジを提案することが当たり前ですが、当時はまだ普及していない状況でした。アイフォンもありませんでしたし、レシピが掲載されていたとしても、写真は非常に残念な状況。エンドユーザーとの接点になるwebサイトのアレンジレシピが美味しそうに見えない、というのは非常に由々しき事態でした。その必要性をプレゼンで訴えました。

食品大手メーカーのカタログは数社のコンペになります。当社はシズル撮影のライティングとキービジュアルにこだわり、食品の背景に鮮やかな色を使ったカラーリングで商品とその空気感を印象深く見せるようなデザインで競合との差別化をはかりました。食品の商品背景に強いカラーを多用するデザイン手法において、当社は先駆者であったといえます。出版部門では、ビジュアルの強さで販売部数が伸びたと多くのメディアからも評価をいただきました。

-仕事へのこだわり-

“お客様の真の課題は何か”という問いと、“お客様には120パーセント満足していただきたい”という思いがあります。課題に答えるべく、業務範囲を拡大してきました。パートナーの皆さんとは一緒に仕事をすることで、よりクオリティを高め合える、刺激し合える関係性でいたいと考えています。

企業を背負っている社長や商品には、多くの魅力と開発までのストーリーがあります。それを紐解き、社内外に発信していくことで新たなコミニュケーションが生まれます。ビジュアルで商品の魅力を印象深く可視化し、対話によりその会社の歴史や商品について紐解き、わかりやすく、より多くの方に伝えていくことが我々の喜びでもあり、使命と考えています。
それらの取り組みがいずれ地域文化を織りなす一糸となり、地域に貢献したいと考えています。

-若者へのメッセージ-

答えは内側に。好きなことを見つけ、続けよう!
多様で変化が大きな時代です。デジタルネイティブの皆さんは、膨大な情報に触れていると思います。でも、答えは内側にあります。

見聞きするよりも実際に体験したり遊んだり、自身が熱中できる、好きなことに出会うことが重要です。それを語ることで同志に出会えます。SNSが標準装備された時代なので、世界中の人と出会えるでしょう。好きなことを仕事にもできる時代です。好きなことであれば、努力することが苦になりません。一つのことを諦めずに続け、同志に出会い、共に切磋琢磨しながら少しずつでも前に進み、理想を実現することを続けると、やがて社会にインパクトを与えるような流れを作ることもできます。
「努力そして継続が大切」という言葉を先生からも聞くでしょう。成功者の努力のストーリーを聞く機会はなかなかありませんが、皆さん驚くほど努力しています。ポイントは、好きなことなので「苦労」にはならないということです。

例えば本を読んだり、講演会を聞いたりするとします。90%の人は、せっかく聞いた先人のそのお話を、「聞いただけ」で終わります。私も「努力そして継続が大切」というお話を、「ふーん」と聞いていた10代でした。
10パーセントの人は「学んだことから何かを実行して」みます。それを「継続する」人は1パーセントしか居ないと言います。継続できる人が成功者とも言えるのです。

つまり、好きなものが見つかるまでたくさん色々なことをやってみることが大事です。行動量は多い方が良いと思います。そして好きなことが見つかったら、それをどうビジネスにするか考えてみる。ここはコツが必要です。先輩に聞いて、実践的にどんどん行動し、学んでみてください。