法政大学文学部史学科を卒業。新卒で株式会社大塚家具(現ヤマダホールディングス)へ入社。その後、匠大塚株式会社へ転職。家具家電のサブスクリプション企業を経て、2023年に独立。現在は出資元企業であるイーソーコグループの物流不動産業のサポートを行う。また、自社ECサイトで伝統的工芸品や良質な商品を扱う「NIHON MIYABI」を運営。日本各地の職人のネットワークを活かして、ホテルや旅館、店舗などのオリジナル品や周年記念品製作のコンサルティングやインテリアコーディーネートを行う。
略歴
-現在の仕事についた経緯-
故郷への恩返しの思いから、現在の仕事に就きました。
私の生まれ育った故郷は、宮城県石巻市雄勝町という場所で、コバルトブルーの海と「紫幹翠葉」という言葉がぴったりと合う、山々に囲まれた自然豊かな町です。現在も記憶に残る2011年の東日本大震災では、町の8割が壊滅し、甚大な被害を受けつつも、今なお町と町民が一丸となって復興に向けて頑張っています。
雄勝町では、経済産業大臣が指定した伝統的工芸品である「雄勝硯」の製造が町の産業の一つです。今回、「雄勝硯」原材料の「玄昌石」を使ったクラフト品の販売やPRをすることで故郷の雄勝町を応援したいと考えました。
私のこれまでのインテリア業界での長年のバイヤー経験や学芸員としての研究分野、2方向からのアプローチで全国各地の職人の手仕事による逸品をセレクトし、EC販売しています。
「NIHON MIYABI」URL:https://nihonmiyabi.com
「NIHON MIYABI」では、ギフトを意識し、プロのコーディネーターが、ラッピングの包装紙、水引きなども一つ一つセレクトしています。また、場面に合わせた「のし紙」対応や、プレゼントをよりパーソナライズするため、ドライフラワーを一緒にお届けすることも可能です。SGDsを意識し、華やかな風呂敷でのラッピングも随時スタート予定です。
現在、全国の職人より掲載依頼が多数寄せられているため、順次アイテムも増やして行く予定です。
-仕事へのこだわり-
「常に感謝の気持ちを持つ」ことに、こだわっています。新人時代から一貫して、物事を成し遂げるときには自分一人ではなく、必ず誰かの力があって、動いているということを意識しています。
大学時代に歴史研究をしていた経験から、大成をなす人や会社を大きくする人の周りには、必ず、一緒に戦ってくれたり、働いてくれたりする心が通じた人たちがいて、初めてその人の功績があると思っています。
わかりやすい例だと今、大河ドラマ放映中の「徳川家康」などがその一例です。例えば、偉大なリーダーや起業家が成功を収める際には、単独で物事を進めるのではなく、少なからず協力者やチームメンバーの力を借りていると思います。
私自身も同じです。自分の夢を追いかけられるのは、社員や出資元のグループ企業のサポートのおかげだと思っています。起業してみて、小さなことでも、「ありがとう、助かったよ」と声をかけることの大切さを学びました。
最初は少し恥ずかしくて、慣れないかもしれませんが、徐々にその言葉が口をついて出るようになります。言葉に出すことで「言霊」となり、感謝の気持ちが伝わり、相手とのコミュニケーションを深めることができます。そして、相手も同様に感謝の気持ちを持つようになることで、より良い関係を築き、プラスの方向にはたらくと思っています。
-若者へのメッセージ-
夢を夢で終わらせないでください。私は43歳で起業しました。誰でも先のわからないことにチャレンジするのは怖いですし、正直不安だと思います。私もそうでした。
でも、人生は一回です!絶対一回しかないんです!私は、「この先、一歩も踏み出さず、心の中で思っていたことを行動に移さなかったら、臨終を迎える時の病院のベットでどう思うだろう…」と考え、動きました。
そうは言っても、私自身、東日本大震災がきっかけでこの仕事を始めたことは事実です。
生活の基盤が東京であったため、地元の役に立ちたいけれど何もできず、行動に移すのに6年もかかりました。皆さんも、いきなりスタートするのは難しいかもしれません。人にはペースがあります。
まずは、今の生活の中で行動を起こすために少し変化を求めてみませんか。なんでも良いのです。それが皆さんの最初の一歩で、一滴の雫が水面に落ちて、波になって大きく広がっていくかもしれません。この記事をきっかけに、誰かが前に進んでくれたらうれしいです。
私は、最後に病院のベット上でこう言いたいです!「わが人生に一片の悔いなし!」