INTERVIEW
MURAKAMI SHINYA

村上進哉

株式会社AthMed 代表取締役 https://athmed.jp/

略歴

薬学部卒業後、製薬会社での営業を経て、エムスリー株式会社に入社。プロジェクトマネージャーとして製薬会社に対するマーケティング支援業務に従事。その後、日本最大級の美容医療の口コミ・予約アプリを持つベンチャー企業に入社。セールス責任者として営業組織の構築・美容クリニックの集客支援業務に従事。その後、2022年1月に美容医療業界に特化したコンサルティングファーム株式会社AthMed(アスメド)を創業し、現在に至る。

-現在の仕事についた経緯-

製薬会社での営業を経てIT企業での製薬会社に対するマーケティング支援業務に従事していた矢先、知り合いの美容クリニックをサポートする機会に恵まれました。いざ美容クリニック業務に関わるとこの業界の面白さに魅入られました。
その理由としては、①医療業界であること、②市場が拡大していること、③マーケティングが機能しやすいことの3点です。
医療業界は規制産業のためマーケティングが機能しづらいことが多分にある中で③は私にとって特に魅力的でした。

その後、日本最大級の美容医療の口コミ・予約アプリを持つベンチャー企業にセールス責任者として入社しました。
実際に美容医療業界に身を置くことで少子高齢の日本において市場拡大する稀有な領域であることを肌感覚で感じると同時に、まだ過渡期のため医療の質が押し並べて高いとは言えず、今後より成熟された市場になる過程で一定淘汰が始まることも理解しました。
たとえ経営が順調だとしても今から潜在的な課題を含め改善していくことが生き残り続ける道であり、微力ながらその一端を担うことができればとの想いから独立を決めました。

-仕事へのこだわり-

月並みですが「誠実」であることと、地道に着実に「改善」することです。

「誠実」であることについて、この世界にいる以上どこまでいっても一人で完結する仕事は存在せず、人との関わりは避けられません。また後段ではロジカルに改善することの重要性を説いており相反することになりますが、人の感情が論理に勝ることは言うまでもありません。ビジネスを行う上でどれだけ人の琴線に触れるか、信頼されるかが大事だと思います。
ただ言うは易く行なうは難しで私自身それを実現する明確な方法はわかりません。ただHow to本で得られるような小手先のテクニックだけでは意味がないことは明白なため、自分の仕事に誠実に取り組むことが結果的に人の琴線に触れる、人から信頼されると信じて日々勤しんでいます。
また「改善」することについて、趣味でよくドラクエのゲームをするのですが、ことビジネスにおいては魔法の杖などはなく、成長や事業を大きくするには改善し続ける、PDCAを回し続けるほかないと思います。ビジネス書では様々なフレームワークで溢れていますが、PDCAほどシンプルかつ最強なフレームワークに出会ったことがありません。

私が携わる美容クリニック経営のコンサルティングも同様で、感覚ではなく数字に裏付けられた再現性のある戦略を導き出すこと、クリニック運営を科学することが何より重要だと考えています。特にクライアントである医師は医療のプロフェッショナルであり、真摯に患者さんに向き合う姿勢は本当に尊敬の一言では片付けられません。
当然、医師にとって患者さんに良い医療を提供することが第一義ですが、それだけではクリニック経営を行う上で不十分であることは否めません。患者さんの定性的・定量的なステータスと様々なエビデンス、過去の経験を元にロジカルに治療していくように、経営も感覚だけに頼らず売上や施術数、患者数、pv数など数値に裏付けられたロジカルな改善が必要です。

我々はただWebマーケティングによる集客を行うだけに特化したコンサルティングではなく、その前後にある戦略立案から売上による効果検証までPDCAを回しながら着実に成果に繋げるための支援を一気通貫で行っています。

-若者へのメッセージ-

まだ若い人に何かメッセージを伝えるほどの実績も余裕もないのが正直なところですが...有り体に言うと先輩や私のようなおじさん世代がする「◯◯したほうがいいよ」といった類のアドバイスは基本的にスルーして良いと思っています。自分の好きなようにするのが賢明です。
たとえ先輩や年配の方からありがたいアドバイスをご教示いただいたとしてもそれは生存バイアスがかかっていることが多く、また時代も大きく異なるためあまり再現性はありません。特にそのアドバイスが具体的であればあるほどです。

それでも若い人にメッセージを伝えるとしたら親みたいなことを言いますが、栄養をしっかり取ること、よく寝ること、休日はおもいっきり遊ぶこと、(ときには美容医療にチャレンジすること、)結局心身共に健康であることが最大の資産のように思います。健康に比べれば学歴も職歴も取るに足らない問題とも思います。
心身ともに健康でありながら、いま目の前の仕事に対して自分なりに考えながら真摯に取り組むことが大事だと思います!