INTERVIEW
TAKANO HISAKO

高野寿子

Make Mothers Way 代表 https://makemsway.com/

略歴

九州大学芸術工学部卒業。新卒で楽器メーカーに入社。その後、自動車メーカー、食品系ベンチャー企業にて製品・サービス開発や管理責任者を経験。2022年夏に独立。現在はライバー事務所オーナーとしてマネジメントに携わりながら、多摩大学大学院 経営情報学研究科 MBAコースにて、ワーキングマザーのための新規事業プランを修士論文テーマに掲げ研究・実践中。

-現在の仕事についた経緯-

大学を卒業したら会社に就職して定年まで働くのが当たり前だと思っていましたが、子供の出産を機に生活が一変、その当たり前の生き方に苦しさを感じるようになりました。
子供は大事だし一緒に過ごす時間を大切にしたい。でも仕事が大好きで子供がいてもバリバリ働き続けたい!どちらも譲れませんでした。しかし、会社でフルタイムで働く前提では、時間のやりくりが非常に困難になり、無理をしすぎて体調を崩し会社を休職することになってしまいました。
そんな時、偶然見つけたライバー事務所の仕事を始めました。時間や場所にとらわれずに仕事ができ、今は1日平均2~3時間くらいの仕事で会社員時代と同じくらいの収入が得られるようになり、時間に余裕ができて子供との時間も取れるようになりました。

-仕事へのこだわり-

“仕事を通して関わる人を幸せにしたい”という思いを会社員時代から今も一貫して持ち続けています。
私が会社員時代、初めて設計した製品が世に出た時のことが今も強く記憶に残っています。当時これまでにない新しい価値提案だったため、発売までは厳しい評価も多く、生みの苦しみが大きかったのですが、その製品を買ってくださったお客様から、「こんな製品を開発してくれてありがとう。いつか言ってあげたいと思っていました。」という言葉と共に、その製品を手に入れたことで生活そのものが変わり、毎晩楽しく使って頂けている旨のメッセージを頂いたのです。
今日という日は苦しく先が見えないことがあっても、その先は世界の誰かの価値観や生活を一変させることにつながっているかもしれない。今もその時の経験が、諦めずに困難に立ち向かう糧になっています。

ライバー事務所の運営をするようになってからも、配信されるライバーさんとの関わりを大切にしています。
始めは自己肯定感が低くて自信もない、コミュニケーションも苦手な中で始めた方々が、リスナーさんとの苦労を経験しながらも応援してくれるファンと出会う過程で“自分はこのままじゃいけない、応援してくれる方のためにも変わらなければ”とだんだん成長されて、表情も雰囲気もどんどん明るくなっていき、活躍されていく、夢や目標を叶えていく、そんな姿を目の当たりにしてきました。
人は可能性を信じて伴走することで、眠っていた魅力が開花して変わっていけるんだと実感していますし、1人でも多くの方が配信を通して諦めかけていた夢や目標を叶えていく、それを配信の舞台裏でお支えする存在でありたいと思っています。

-若者へのメッセージ-

私もまだまだ若者だと思っていますが(笑)、年代問わずにお伝えしたいことがあります!
ライバー事務所の仕事は、会社に雇用され指定された時間で労働して収入を得る働き方ではなく、「ビジネスオーナー」といって価値を生み出す仕組みを作って収入を得る働き方であるため、時間や場所にとらわれずに働くことができる仕事です。これは子育てと非常に相性が良く、仕事のやりがいも収入も妥協することなく子供との時間もたっぷり取れるようになり、自由な生活も手に入れることができました。
ライバー事務所は一例ですが、このように世の中には自分の時間の切り売りではない働き方もあるのだということや、どうすれば現状から脱却していけるのかを、私はこれから発信して世の中に価値提供していきたいと思っています。
特に私と同じ、子供を持ちながらも仕事が大好きでバリバリ働きたいワーキングマザーの方々に...将来子供を持っても仕事と育児を両立させて働きたいと思っている女性の方々に...もっと言えば、ワーキングファザーにも、自由な生活を手に入れたいすべての方にも通じることだと思っています。
今、そして今後、働き方に悩む時はこんなビジョンを掲げて奮闘している私のメッセージを思い出して頂けると嬉しいです。